農薬開発・防除の犠牲になった虫を供養2014年11月14日
農薬工業会(神山洋一会長)は11月12日、台東区浅草の金龍山浅草寺本堂で第59回虫供養を行った。
虫供養は、農作業の防除や、殺虫剤の研究開発などで犠牲になった虫の霊を弔う、農薬工業会恒例の晩秋行事だ。今年で59回目の開催となる。同会の会員企業をはじめ、関連団体などから、77人が参加、厳かな雰囲気の中で焼香し、頭を垂れた。
神山洋一会長(=写真左)は「昨年はJCPA VISION 2025(10年ビジョン)を策定し、その推進に努めているが、農薬の有用性と安全性について理解を深めて頂くため、まず身近なステークホルダーの皆様に理解して頂くことが必要だ」と、工業会のこの1年間の活動についてコメント。また、韓国・台湾・日本3カ国で構成している三姉妹会について「3カ国の共通点は、極東に位置していて、面積が広くなく、第二次大戦後に経済が発展したことだが、3カ国とも食糧生産に対する関心が薄れている感じがする。食糧生産という文脈の中で理解を深めて頂く必要がある」とあいさつした。
村田興文副会長(シンジェンタジャパン会長。写真左)は乾杯のあいさつで「食糧生産では、世界的な水不足や環境問題の中で、食糧増産に使える土など、あらゆるものが縮小している。温度変化により、作れる物も違ってきている。世界の人口が70億人から90億人、100億人に増えた時にどうするのか、その為にも、世界でトップレベルにある日本の農薬技術を、維持し強化していく必要がある」と抱負のを述べた。
(写真)
読経のなか焼香する参列者
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