新規天敵製品「バンカーシート」などを上市 石原産業2016年12月6日
石原産業(株)と石原バイオサイエンス(株)は、29農薬年度より新規天敵製品「スワルバンカー」、「スワルバンカー花粉セット」、「ミヤコバンカー」を系統一元製品とし、JA全農を通じて販売する。
石原産業は、害虫を捕食する「天敵」であるスワルスキーカブリダニ及びミヤコカブリダニを、化学農薬や環境変化の影響から保護すると同時に、天敵を増殖して長期間放出できる簡易型組立資材「バンカーシート」を開発し、各天敵をセットにした製品を販売する。
「バンカーシート」は、温度や乾燥などの環境変化や散水、化学農薬散布などの影響から天敵を保護することで、天敵に好適な環境を提供し、天敵の増殖を助ける特長がある。
同社は、ハダニ類を捕食するミヤコカブリダニのパック製剤とバンカーシートとをセットにした商品「ミヤコバンカー」を、12月1日に発売した。続けて、アザミウマ類を捕食するスワルスキーカブリダニのパック製剤と「バンカーシート」をセットにした「スワルバンカー」を、来春に上市する予定でいる。
また、各種野菜類で、化学農薬に対する抵抗性発達などの影響で、防除困難となっているアザミウマ類に対し、防除効果を有する「アカメ」も現在、展示圃試験を実施中だ。
代表的な難防除害虫であるハダニ類やアザミウマ類は、その発生初期に、化学農薬により徹底的な防除が行われる。しかし、世代交代が速く増殖率も高いため、薬剤抵抗性の発達が著しく、2~3年で効果を失う剤も多い。
天敵農薬は、化学農薬と組み合わせて使用することで、化学農薬への依存を減らし、作物の安定生産と高付加価値化に資する総合的病害虫・雑草管理(IPM)資材として期待されている。
石原産業(株)と石原バイオサイエンス(株)は、これら天敵製品と同社のネマトリンエース粒剤、ウララDF、ランマンフロアブル、プロパティーフロアブルなどの園芸化学農薬と組み合わせて、同社独自のIPM体系を組み立て、普及を進めていく考えだ。
また、現在開発中の数種類の園芸用殺虫剤や殺菌剤も、このIPM体系の中に順次組み込んでいく方針だ。
※本件に関する問い合わせは、石原バイオサイエンス(株)営業本部特販部生物農薬グループ
TEL:03-6256-9169まで。
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