キノコバエをハチが退治 シイタケ害虫の新たな天敵を発見 森林総研2019年5月27日
森林総合研究所は、菌床シイタケの害虫であるナガマドキノコバエ類の天敵となる寄生バチが、キノコバエの増殖を抑制する高い効果をもつことを実験的に証明した。
キノコバエは、シイタケの菌床栽培で大発生し深刻な被害をもたらす害虫。森林総研は、キノコバエを殺す天敵を探すため、関東地域の生産者の栽培ハウスからキノコバエの幼虫を採集し飼育したところ、キノコバエではなくハチの成虫が出てくることに気が付いた。
これを観察すると、ハチはキノコバエの幼虫をみつけると急いで近寄り、尾端の針を突き刺してキノコバエの幼虫の体内に卵を産みつけた。さらに、卵からかえったハチの幼虫は、キノコバエの幼虫の体を食べて発育し、ついにはキノコバエの幼虫を殺して成虫となったという。また、このハチを調べると、ハエヒメバチ亜科に属する新種の寄生バチであることがわかった。
これを受けて実際に、森林総研の実験用栽培ハウスでキノコバエの幼虫と寄生バチを放してみると、キノコバエの幼虫数が激減。寄生バチがキノコバエの増殖を抑制する高い効果を持つことが明らかになった。
森林総研では今後、この寄生バチを実用化する新しいキノコバエ防除法の開発を目指すという。
この研究成果は、今年3月末にBiological Control誌にオンライン公開された。
重要な記事
最新の記事
-
【令和6年度 鳥インフルエンザまとめ】2025年1月22日
-
【特殊報】チャ、植木類、果樹類にチュウゴクアミガサハゴロモ 農業被害を初めて確認 東京都2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(1)どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(2) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(3) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
【新年特集】2025国際協同組合年座談会「協同組合が築く持続可能な社会」(4) どうする?この国の進路2025年1月22日
-
禍禍(まがまが)しいMAGA【小松泰信・地方の眼力】2025年1月22日
-
鳥インフル 英イースト・サセックス州など4州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月22日
-
【JAトップ提言2025】消費者巻き込み前進を JAぎふ組合長 岩佐哲司氏2025年1月22日
-
【JAトップ提言2025】米も「三方よし」精神で JAグリーン近江組合長 大林 茂松氏2025年1月22日
-
京都府産食材にこだわった新メニュー、みのりカフェ京都ポルタ店がリニューアル JA全農京都2025年1月22日
-
ポンカンの出荷が最盛を迎える JA本渡五和2025年1月22日
-
【地域を診る】地域再生は資金循環策が筋 新たな発想での世代間、産業間の共同 京都橘大学教授 岡田知弘氏2025年1月22日
-
「全日本卓球選手権大会」開幕「ニッポンの食」で応援 JA全農2025年1月22日
-
焼き芋ブームの火付け役・茨城県行方市で初の「焼き芋サミット」2025年1月22日
-
農のあるくらし日野のエリアマネジメント「令和6年度現地研修会」開催2025年1月22日
-
1月の「ショートケーキの日」岐阜県産いちご「華かがり」登場 カフェコムサ2025年1月22日
-
「知識を育て、未来を耕す」自社メディア『そだてる。』運用開始 唐沢農機サービス2025年1月22日
-
「埼玉県農商工連携フェア」2月5日に開催 埼玉県2025年1月22日
-
「エネルギー基本計画」案で政府へ意見 省エネと再エネで脱炭素加速を パルシステム連合会2025年1月22日