日産化学、「週刊新潮」「女性セブン」のラウンドアップ関連記事に抗議2020年4月28日
日産化学(株)は4月27日、週刊誌「週刊新潮」と「女性セブン」の記事で同社が国内で販売している農薬「ラウンドアップ」の安全性に誤解や懸念を生じさせる内容が掲載されたとして新潮社と小学館に抗議したと同社ホームページで発表した。
同社は、ラウンドアップ(有効成分:グリホサート)が、日本、米国、欧州各国など多くの国々で安全性に関するデータが厳正に審査された上で登録認可されていると説明し、製品ラベルに記載された注意事項を守って引き続き安心して使ってほしいと呼びかけている。
週刊新潮4月16日号の『「食」と「病」「農薬大国」ニッポン』の記事について、同社は新潮社に対し記事中の見出しや内容などについて抗議。
記事中にある「ラウンドアップそのものも、その安全性に関する試験はラウンドアップではなく、主要成分のグリホサートでやっていた。(中略)必要な試験を行っていません(中略)つまり、開発者たちは開発当初からラウンドアップは危険だと知っていたんですね。」という記載に対し、ラウンドアップに限らず、食品を介した健康影響を評価する慢性毒性、発がん性などの試験は有効成分を用いて実施することになっていると反論。さらに、「こういった評価は、世界の各国当局共通の評価法であり、これは食品を通じて摂取する成分が有効成分の残留物であること、そして試験の目的が有効成分の毒性を解明することにあるからです」と説明した。
また、女性セブン4月23日号の『「食の安全先進国」フランスでは食べないのに日本人は食べ続けている食品リスト』の記事に対する小学館への抗議では、記事中の「発がん性や奇形性などの毒性があるとされている」という表記が公知の事実のように記載されていることに対し、文言の根拠を求めた。さらに、日本の内閣府食品安全員会や最新のデータに基づくリスク評価を行う JMPR、EU、米国、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドなど各国当局からはグリホサートに発がん性や催奇形性の懸念はないと評価されていると反論し、「ご指摘の国際がん研究機関(IARC)が発がん性の可能性と言っているのは公表文献のみに基づいたものであり、暴露量を考慮に入れたリスク評価ではありませんので、規制に用いられるものではありません」と説明した。
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