世界の殺線虫剤市場 2027年までに3.5%以上の成長率と予想2020年12月15日
Kenneth Researchは、世界の殺線虫剤市場の予測評価を提供する調査レポートを12月10日に発刊した。
殺線虫剤は、植物寄生性線虫を殺すために使われる化学農薬。土壌中の移動を促進する高い揮発性とその他の特性を保持する広域スペクトルの毒物である傾向があり、さまざまな農業、工業とその他の用途での需要が増加。肥沃で耕作可能な土地が減少する中、世界の食糧需要を満たすため、より高い収穫量を得るために需要が高まっている。
レポートでは、世界の殺線虫剤市場は2019年に約12.1億 万米ドルと評価され、2020~2027年の予測期間中に3.50%以上の成長率で成長すると予想している。
インドでは、食用穀物の生産量は2015~16年の2億5154万トンから2016~17年には2億7511万トンに増加。耕作面積も2015~16年の1億2322万ヘクタールから2016~17年には1億2923万ヘクタールに増加した。さらに、従来の合成農薬の代替としての生物殺線虫剤を拡大させる政府の支援も世界的な生物殺線虫剤市場の成長を牽引した。
人間の健康被害と環境の副作用の減少も予測期間中に世界市場を後押しすると予想。2017年の中国での農薬使用量は177万トンだったが、米国では407千トン、ブラジルでは377.17千トンだった。消費者の支出能力の増加と高品質の食料需要もまた、世界市場を刺激すると予想される。
一方、残留農薬の問題は2020~2027年の予測期間中に市場の成長を妨げることから、特定の害虫を対象とした商品の提供が、市場に有利に働くと予測される。
レポートはさらに、各メーカーの主要戦略、企業の財務状況を説明する主要なマトリックス、合併や買収などの企業のいくつかの要因に関する詳細な分析も示している。
また、市場を北米、ヨーロッパ、アジア太平洋、ラテンアメリカ、中東、アフリカの五つの主要な地域に分割し、地域分析に関する詳細情報も提供している。
アジア太平洋地域は最大の市場シェアを保持と予測
アジア太平洋地域は農業の成長により、市場シェアで世界をリードする重要な地域。2020~2027年の予測期間中に最高の成長率/CAGRを示すと予想される。可処分所得の増加や作物収量を増やすための投資の増加などの要因は、アジア太平洋地域全体の殺線虫剤市場に有利な成長見通しを生み出すと予測される。
◎世界の殺線虫剤市場における業界のリーダー
Bayer AG
Syngenta Crop Protection AG
Corteva Agriscience
BASF SE
Adama Ltd.
FMC Corporation
Nufarm
UPL Limited
Isagro Group
Valent USA LLC.
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(119) -改正食料・農業・農村基本法(5)-2024年11月23日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践 (36) 【防除学習帖】第275回2024年11月23日
-
農薬の正しい使い方(9)【今さら聞けない営農情報】第275回2024年11月23日
-
コメ作りを担うイタリア女性【イタリア通信】2024年11月23日
-
新しい内閣に期待する【原田 康・目明き千人】2024年11月23日
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日