農薬を完全自動散布 量産型農業用無人車「R150」発売 バイエルとXAG2021年6月16日
バイエル クロップサイエンスとXAG JAPANは6月15日、XAG Co., Ltd. 社が開発・製造する世界初の量産型農業用無人車「R150」を発売した。
農薬散布を無人で実現する「R150」
「R150」は、RTKによる制御で、だれでも簡単に安全で正確な農薬散布ができる完全自動式の農業機械。高性能モーターと四輪駆動で、山間部のほ場や果樹園など複雑な地形でも走行できる。最大積載重量は150キロで、散布モードでは100リットルタンクを積載。高速気流スプレーシステムのジェットスプレーヤーにより、農薬の完全自動散布を実現した。
噴射は左右に最大290度、上下に最大200度まで回転し、最大散布幅は12メートル、最大作業効率は1時間あたり5.3ヘクタール。特に果樹や園芸作物での正確で省力的な散布作業が期待される。また、完全無人化の実現により、生産者の農薬散布の負担や作業者曝露を大幅に軽減する。さらに、荷台アタッチメントを取り付けることで、収穫物や農業資材、水など、散布用の農薬以外も自動で運搬できる。機体は耐久性に優れており、IP67レベルの防水防塵機能があり、洗浄やメンテナンスも簡単。
「R150」の販売開始にあたり、XAG JAPANの住田靖浩社長は「R150は複数の作業モードを備えており、農家のニーズに合わせて機能を拡張できる」と説明。バイエル クロップサイエンスのハーラルト・プリンツ社長は「精密農業をリードする企業として、農業用無人車という新たな分野に参画した。正確な散布と作業負荷の軽減を実現することで、日本の農家と農業に貢献できると確信している」と話している。
また、同製品の販売代理店で株式会社アセラの三枝徹也社長は「事前に実施したぶどう棚栽培における試験で、棚の下からの散布・走行性能を確認した。運搬機能があることで、労働力の点でも農家の負担が大幅に減少できる」と期待を寄せている。「R150」の取り扱い販売店は、SoraNaviから確認できる。
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