売上高は10%増 2022年3月期第2四半期決算短信 日本農薬2021年11月12日
日本農薬は11月11日、2022年3月期第2四半期決算短信を発表した。
売上高は、中核事業である農薬事業が海外で好調に推移したことなどから319億3800万円で前年同期比28億9700万円増、同10.0%増となった。利益面では、営業利益は15億5800万円で前年同期比1300万円減、同0.8%減。経常利益は15億1000万円で前年同期比4億4900万円増、同42.4%増。親会社株主に帰属する四半期純利益は15億2900万円で前年同期比3億800万円増、同25.3%増だった。セグメント別の概況は次のとおり。
◎農薬事業
国内農薬販売では、水稲用殺菌剤チアジニル(商品名:ブイゲット)や園芸用殺菌剤ピラジフルミド(商品名:パレード)を始めとする主力自社開発品目の普及拡販に努めたが、一部品目の取り扱いを前期で終了したこともあり、国内販売全体の売上高は前年同期を下回った。なお、2020年9月に日本で農薬登録を取得した新規水稲用殺虫剤ベンズピリモキサン(商品名:オーケストラ)の販売を5月25日に開始した。
海外農薬販売では、アジアで過年度の流通在庫の消化が進んだことから、インドで殺虫剤フルベンジアミド、中国で水稲用殺菌剤イソプロチオランの販売がそれぞれ好調に推移。また、欧州では天候不順や流通在庫の影響からNichino Europe Co.,Ltd.の売上高が伸び悩んだ。一方、南米ではブラジルのSipcam Nichino Brasil S.A.は、農薬需要が回復基調にあることに加え、前期より販売を開始したフルベンジアミドの販売が好調に推移し売上高が伸長。さらに、北米では落花生の作付面積が拡大し、白絹病に卓効を示す殺菌剤フルトラニルの需要が高まったことや、例年よりもダニの発生が多く殺ダニ剤フェンピロキシメートの販売が増加したことなどから、NichinoAmerica,Inc.の売上高が伸び、海外販売全体の売上高は前年同期を上回った。
これらの結果、農薬事業の売上高は292億7300万円で前年同期比35億7100万円増、同13.9%増。営業利益は12億300万円で前年同期比3億900万円増、同34.5%増となった。
◎農薬以外の化学品事業
化学品事業では、新設住宅着工戸数の増加などから株式会社アグリマートのシロアリ薬剤の販売が好調に推移。なお、同社は5月27日から新規土壌処理用シロアリ防除剤「ネクサスZ800」の販売を開始。一方、医薬品事業では、外用抗真菌剤ルリコナゾールの販売が伸び悩んだ。これらの結果、農薬以外の化学品事業の売上高は19億6500万円で前年同期比4億7500万円減、同19.5%減。営業利益は6億2700万円で前年同期比2億7800万円減、同30.7%減となった。
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