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【年頭あいさつ2022】的場 稔 シンジェンタジャパン株式会社 代表取締役社長2022年1月2日

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「市場環境の複雑さを成長機会と捉え、持続的な農業へ貢献する」

シンジェンタジャパン株式会社 代表取締役社長 的場 稔的場 稔
シンジェンタジャパン株式会社
代表取締役社長

新年明けましておめでとうございます。年頭にあたりまして、謹んでご挨拶申し上げます。

日本国内ではややコロナの落ち着きが見られ始めていますが、世界各国ではまだまだ予断を許さぬ状況が続いています。

2021年は世界的にも、日本国内においても様々な変化が生じた年でした。コロナに対応した社会の在り方だけでなく、持続可能な社会についても様々な議論が行われたと思います。

SDGsの世界的な浸透やCOP26に向けた各国の地球温暖化対策のアップデートなど、現在あらゆる産業で環境対策が求められています。一方で、グリーン電力や資源への変換を進めつつ現状の生産性をどう維持していくかという課題についても、中長期的な戦略をもって対応する必要があります。

生産性の向上と気候変動・環境保全などへの対応の両立は農業においても大きな課題です。特に農業従事者の高齢化や後継者不足などに悩む日本の農業現場においては、化学農薬の有用性と適正使用の重要性に対する理解を今一度深めるとともに、これまで以上に多面的な視点で課題に向き合うことが求められます。
昨年農水省は2050年までの長期的なビジョンとして、農林水産業における生産性の更なる向上と持続可能な食料システムをイノベーションで推進していく「みどりの食料システム戦略」を打ち出しました。

シンジェンタ・ジャパンも「Future Frontier 2040」という20年ビジョンを立上げ、2040年の日本の農業を見据えた「プラントヘルス企業」としての新たな可能性や戦略の構築を開始しており、「みどりの食料システム戦略」の理念に共感するとともに、アジアにおける日本のリーダーシップを示すための着実な30年プランとして前向きに期待しております。

2022年、シンジェンタは引き続き農業従事者の課題解決に取り組みつつ、持続的農業に対する当社コミットメントであるニュー・グッド・グロース・プランを前に進めていきます。RISOCAREについては、労働時間や技術的な負荷を低減し生産性を高めた水稲直播向けソリューションとしての提案に加え、持続可能なコメ作りのカタチとしての提案を検討していきます。ありがたいことに全国多数の生産者様から問合せをいただいており、段階的に実証地域を拡げていきたいと考えています。スマート農業への取り組みも積極的に進め、ドローンとのコラボレーションや国内向けの散布諸元の拡充を進めるとともに、グローバルで展開しているスマート農業ツール「クロップワイズ」を日本特有の事情・環境にあった形で今後導入していきます。

農業を取り巻く環境は今までになく複雑になっています。"With complexity comes opportunity" 私たちはこの複雑さを成長の機会と捉え、グローバル業界のリーディングカンパニーの一員として日本の農家さんの視点に立った「地に足のついた」姿勢で日本農業に貢献し、一層の躍進を図りたいと考えています。

これまでの皆様のご指導ご支援に感謝するとともに、今後とも皆様方のご支援ご厚情を賜りますようよろしくお願い申し上げます。本年が皆様にとり、より良い年となることを心から祈念いたします。

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