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【年頭あいさつ2022】溝口正士 日本曹達執行役員(農業化学品事業部長)2022年1月2日

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溝口正士 日本曹達執行役員溝口正士
日本曹達執行役員

明けましておめでとうございます。旧年中は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。謹んで新春のご挨拶をさせていただきます。

長引くコロナ禍、まずは罹患や社会活動の制限によりご苦労されている皆様方にお見舞い申し上げます。比較的打撃が少ない農薬業界ではありますが、農作物や花の需要減の影響があり、またコンテナ不足による海上輸送の混乱が続き原料調達や製品出荷ではその対応に追われています。一方で、ホームオフィス体制の整備が進み、弊社でもコロナ後の在宅勤務制度の継続を決め、働き方改革が進む結果となりました。また外出、外食や旅行などの日常行動に関して、政府や自治体から方針やルールが示されるものの、感じ方やどう実行するかの判断は人それぞれのようで、会社の活動においても様々な考え方を尊重するダイバーシティの考え方が一層浸透しているように思います。

さて昨年はみどりの食料システム戦略が発表され、2050年までの農業長期ビジョンの初年度となりました。植物防疫では、よりリスクの低い化学農薬や、化学農薬以外の作物保護技術の開発により環境負荷を減らしていくことが求められていますが、これは長い歴史の中で農薬業界各社が常に目指してきたところであります。農薬の目的は、病害虫雑草を防除して高品質の農作物の安定生産に貢献することと、生産者の重労働を軽減することにあります。農薬各社はより効果が高く安全な農薬、言い換えれば薬量が少なく対象病害虫以外の生物への影響が少ない農薬をターゲットとして研究開発し、さらには最少の使用量で安定した効果を発揮できるような使用時期や散布方法を普及推進してきました。近年は施用技術の進歩もあり、環境負荷は今後さらに軽減できるものと期待しています。

日本曹達グループは「かがくでかがやく」のスローガンの下、医薬品用セルロース誘導体を中心とした「ヘルスケア」、水処理や有害物質除去の各種技術による「環境」、情報・電子分野向けの樹脂添加剤や高機能性ポリマーなどの「ICT」とともに、植物防疫事業の「アグリカルチャー」を企業価値向上のためのマテリアリティ(重要課題)としています。これまでの経験を活かした低リスク高活性の化学農薬の開発を軸とし、生物農薬や農薬施用技術の開発、さらには農薬と他の防除方法と組み合わせた総合防除の研究も進めて、よりよい植物防疫技術を提供し、安定した農業生産と環境負荷の低減に貢献していく所存です。本年も一層のご指導ご支援を賜りたくよろしくお願い申し上げます。

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