第18回LCA日本フォーラム表彰において奨励賞を受賞 住友化学2022年1月31日
住友化学は飼料添加物DL-メチオニンの環境貢献を対象として、第18回LCA日本フォーラム表彰で「奨励賞」を受賞した。同社の受賞は、2014年度の「LCA日本フォーラム会長賞に続く2回目となる。
LCA日本フォーラムは、ライフサイクルアセスメント(LCA)にかかわる産業界、学界、国公立研究機関の関係者が集うプラットフォーム。2004年度より、LCAに関わる優れた取り組みを顕彰するため、「製品のライフサイクルから環境負荷削減に取り組む企業、組織、研究者を応援すること」を目的とした表彰を実施している。
メチオニンは、動物の体内で合成できない必須アミノ酸の一つで、鶏肉や鶏卵の生産性向上を目的とする飼料添加物で飼料中のアミノ酸のバランスを整え鶏の排泄物中の窒素分を減らし、温室効果ガス(CHG)である一酸化二窒素(N²O)の排出を削減する効果もある。
住友化学は「Sumika Sustainable Solutions」 ※1 に認定して普及を図っている。今回の受賞に際しては、メチオニンの添加によるN2O削減効果や、大豆をはじめとする飼料原料の栽培に必要な水使用量の削減効果などについて、製品ライフサイクル全体の環境への影響をLIME3 ※2 手法を用いて総合的に分析していることが評価された。
住友化学は、自身のグループについて、CHG排出量をゼロに近づける「責務」と、製品やソリューションを通じた社会のCHG削減への「貢献」の両面から、2050年カーボンニュートラル(CN)実現に向けた取り組みを推進している。その一環として、製品ライフサイクルの環境負荷を可視化するLCAの推進に加え、CNの取り組み指標として重要なカーボンフットプリント(CFP)について独自の計算システムを開発した。この先、ステークホルダーに対して、住友化学の製品におけるCFP評価の積極的な開示に加え、CFP計算システムの無償提供により、ライフサイクル視点でも社会全体のCHG削減に貢献していく考えだ。
同社は、「事業活動を通じて人類社会の発展に貢献する」を経営理念の一つに掲げている。これからも経済価値と社会価値を一体的に創出し、持続可能な成長とともに、サステナブルな社会の実現への貢献を目指すとしている。
※1 製品のライフサイクル全体の視点で、温暖化対策や環境負荷低減などに貢献する住友化学グループの製品・技術を複数の外部有識者による検証の上で認定し、その開発や普及を促進する取り組み。21年12月時点で57製品・技術を認定
※2 グローバルスケールで製品のライフサイクルでの環境影響を評価するLCA手法の一つ(Life-cycle Impact assesment Method based on Endpoint modeling)
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