世界市場平均を下回る カーボンフットプリントの化学品中間体を提供 BASF2022年6月9日
ドイツのBASF本社は、化学品中間体のポートフォリオの大部分について、製品ごとのカーボンフットプリント(PCF)を算出。その結果を市場における他社製品の平均的なカーボンフットプリントの評価と比較・分析した結果、独自の生産体制により、BASFの様々な化学品中間体のPCFが、他社の化石資源由来化学品の世界平均PCFを大幅に下回っていることが明らかになった。
BASFは現在、「LowPCF」中間体として、「ターシャリーブチルアミン(tBA) LowPCF」「ギ酸(FA) LowPCF」「プロピオン酸(PA) LowPCF」「1,6-ヘキサンジオール(HDO) LowPCF」「ネオペンチルグリコール(NPG) LowPCF」の5製品を提供している。
PCFは、資源の採掘から原材料の製造、最終製品の製造など、製品が同社の工場から出荷されるまでに発生する、温室効果ガスの総排出量を集計したもの。2050年までにCO2排出量ネットゼロ(実質ゼロ)を目指す同社は、大手化学企業として初めて、全製品ごとの製品カーボンフットプリントを提供する。
低カーボンフットプリント製品に貢献する要因
PCFは、様々な要因によって決まる。例えば、BASF独自のコージェネレーションシステムによるエネルギー生成は、従来のエネルギー生成よりも温室効果ガスの排出量を大幅に削減。また、LowPCF中間体の生産工程は、BASFのフェアブント (統合生産拠点)システムとオペレーショナルエクセレンスへの継続的な取り組みにより、エネルギーと原料の消費の点で優れた生産効率が特徴となっている。さらに、LowPCF中間体は、一般的に石炭ではなく、石油、天然ガス、フェアブントの副産物が主原料。天然ガスや石油と比較すると、石炭は化学的特性によって、川下製品のカーボンフットプリントが高くなってしまう。
中間体であるターシャリーブチルアミン(tBA)、ギ酸(FA)、プロピオン酸(PA)、 1,6ヘキサンジオール(HDO)、ネオペンチルグリコール(NPG)は汎用性の高い 化学品で、プラスチック、車のタイヤ、凍結防止剤、医薬品、農薬、塗料、 コーティング剤など、多くの日用品の原材料として使われている。
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