【年頭あいさつ 2023】小澤敏 三井化学アグロ株式会社 代表取締役社長2023年1月2日
小澤 敏
三井化学アグロ株式会社
代表取締役社長
謹んで新年のお慶びを申し上げます。農業生産者の皆様ならびに関連各界の皆様の益々のご発展の1年となりますよう、祈念しております。
2022年を思い起こしますと、大変ショッキングな発表がありました。1960年に1,175万人であった日本の基幹的農業従事者が、2000年には240万人となり、2022年2月現在で123万人と推計されました。このうち86万人が65歳以上です。担い手の減少に加えて高齢化による労働力の不足がさらに深刻化しています。解決手段として、ドローンの活用や農業機械の自動運転など先端技術を統合したスマート農業への期待が一層大きくなっています。これらニーズに応える製品や技術で、農業現場に貢献できるよう努力を続けて参ります。
改正農薬取締法の施行により、全ての農薬について、定期的に、最新の科学的知見に基づいて安全性等の評価を行う制度が導入され、再評価に係る資料の提出が2021年度から開始されています。追加の安全性試験に多額の費用を要しますが、科学的根拠で、より一層の安全性を確保しながら、必要とされる農薬を農業生産者の皆様に届け続けられるよう、取り進めていきます。
三井化学アグロは2022年1月、Meiji Seikaファルマ株式会社の農薬事業を承継した株式会社MMAGの全株式を取得して、殺虫剤フルピリミンなど環境負荷配慮型の原体が加わり、製品ラインナップが拡充しました。食料・農林水産業の生産力向上と持続性の両立をイノベーションで実現する「みどりの食料システム戦略」が策定された折からも、製品ラインナップの積極的な活用により、一層の貢献に努めて参ります。製品の安定供給の面では、岩手県北上市にフルピリミンと殺菌剤プロベナゾールの原体製造工場を稼働させました。
また、三井化学アグロは農薬の新規原体の創製力の高さで、日本および世界の農作物生産に貢献を続けて参りました。新規原体の殺虫剤テネベナールは、新しい作用機構に特長があり、既存薬剤に抵抗性を持つ農作物の害虫や、感染症を媒介する蚊にも有効です。世界をリードする企業が2040年までにマラリア被害ゼロを目指す"Zero by 40"への参画を通じて、感染症予防の対策にも貢献が期待されています。
三井化学グループでは、実現を目指す未来社会として、「環境と調和した循環型社会」「多様な価値を生み出す包摂社会」「健康・安心にくらせる快適社会」を掲げています。その未来社会に向けて三井化学アグロは、「食の安全と信頼性」と「生活の質の向上」の領域で、社会全体が解決すべき課題に事業活動を通じて貢献することにより、社会とともに持続的成長を目指していきます。
本年も、皆様方のご支援ご厚情を賜りますよう、お願い申し上げます。
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