クロップサイエンス部門の売上高は15.6%増 2022年度決算 独バイエル2023年3月8日
ドイツ・バイエル社は2月28日、2022年度の決算を発表した。グループ売上高は前年比8.7%増の507億3900万ユーロ。農業関連事業(クロップサイエンス部門)の売上高は15.6%増の251億6900万ユーロで、すべての地域で事業を伸ばした。
バイエルグループの2022年の売上高は、為替とポートフォリオの影響の調整後で8.7%増え、507億39百万ユーロとなった。特別項目計上前EBITDAは20.9%増で135億1300万ユーロ。
特別項目計上前EBITDAマージンは増加して26.6%。EBITは、前年の2倍以上に相当する70億1200万ユーロとなった。当期純利益は41億5000万ユーロとなり、1株あたりコア利益は22.0%増加して7.94ユーロとなった。
フリー・キャッシュフローは前年から2倍以上増加して31億1100万ユーロとなった。2022年12月31日時点での純金融負債は2021年末から4.0パーセント減少して318億900万ユーロ。営業活動およびプロフェッショナル向けエンバイロサイエンス事業の売却による現金収入は、配当に伴う現金支出と為替のマイナス影響により一部相殺された。
農業関連事業(クロップサイエンス部門)の売上高は、15.6%増加して251億6900万ユーロを記録。すべての地域で事業を伸ばした。除草剤は43.9パーセント(為替・ポートフォリオ調整後)と最も力強い成長率を記録。その売上高はグリホサート含有製品の供給不足に伴う販売価格の上昇により、中南米地域と北米地域、またヨーロッパ・中東・アフリカ地域で増えた。
トウモロコシ種子・形質の売上高は、市場シェアの伸びを受けて8.8%増加。すべての地域における販売価格の上昇は、北米地域における作付面積とライセンス収入の減少を吸収した。殺菌剤の売上高は5.2%増加し、中南米地域およびヨーロッパ・中東・アフリカ地域での販売価格の上昇は北米地域における販売量の減少を相殺した。
大豆種子および形質の売上高は前年と同水準で、中南米地域で売上が増加した一方、北米地域では販売量の減少により売上が減少した。
クロップサイエンス部門の特別項目計上前EBITDAは、主として売上高の大幅な増加により、46.2%上昇して68億6700万ユーロ。進行中の効率性改善プログラムと、為替による2億8400万ユーロのプラスの影響も利益に貢献した。
一方、主に高いインフレ率による売上原価の増加によって利益が減殺。特別項目計上前EBITDAマージンは4.1%・ポイント上昇し、業界トップレベルの27.3%となった。
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