売上高は0.9%増、経常利益は23.7%減 2024年3月期決算短信 日本農薬2024年5月14日
日本農薬は5月13日、2024年3月期(2023年4月1日~2024年3月31日)の決算短信を発表した。
同社グループの売上高は1030億3300万円で前期比9億4200万円増、同0.9%増。利益面では、営業利益は74億3800万円(前期比13億円減、同14.9%減)、経常利益は59億3200万円(前期比18億4700万円減、同23.7%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は47億7700万円(前期比2億8800万円増、同6.4%増)となった。
セグメント別の概況は以下のとおり。
◎農薬事業
国内農薬販売では、天候不順による病害虫の少発生や過年度流通在庫の影響を受けたが、前連結会計年度における価格改定の効果が通年にわたり寄与。また、ベンズピリモキサン(商品名「オーケストラ」)をはじめとする主力自社開発品目の普及拡販に努めた結果、国内農薬販売全体の売上高は前期を上回った。
海外農薬販売では、世界最大の農薬市場であるブラジルで、競争激化に伴う一部ジェネリック品目の価格下落の影響などから、販売が低迷。北米では、寒冷な気候が続いた影響に伴う害虫の少発生により、上期は販売が低迷したが、下期は当用期に向けた需要が高まったことから、販売は総じて堅調に推移した。
欧州では、南欧地域でダニが多発生した影響により殺ダニ剤フェンピロキシメートの販売が好調だったことなどから、販売が堅調に推移。アジアでは、インドで雨季の到来遅延など天候不順の影響はあったが、園芸用殺虫剤ピリフルキナゾンなど自社開発品目の普及を進める販売戦略が奏功し、販売が堅調に推移した。
さらに、為替が円安基調で推移したこともあり、海外農薬販売全体の売上高は前期を上回った。
以上の結果、農薬事業の売上高は975億5200万円(前期比9億9900万円増、同1.0%増)。営業利益は、ブラジルにおける収益性悪化の影響から71億6000万円(前期比12億4900万円減、同14.9%減)。
◎農薬以外の化学品事業
化学品事業では、シロアリ薬剤分野の販売が好調に推移した。医薬品事業では、外用抗真菌剤ルリコナゾールの中国販売終了により売上高が伸び悩んだ。
以上の結果、農薬以外の化学品事業の売上高は37億5600万円(前期比900万円減、同0.3%減)。営業利益は8億8900万円(前期比5800万円減、同6.2%減)となった。
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