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温室効果ガス排出量を最大30%削減 フィールドテストの結果発表 BASF2024年10月18日

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BASFのアグロソリューション事業本部は、複数年にわたり行われたGlobal Carbon Field Trials(グローバルカーボンフィールドトライアル)の最初の結果を発表。この結果は、作物や地域に応じた気候変動に対応したアプローチで栽培を行った場合、慣行栽培に比べて、農業における温室効果ガス排出量を最大30%削減できることを示している。

温室効果ガス排出量を最大30%削減 フィールドテストの結果発表 BASF.jpg

同試験はさまざまな地域と主要作物(小麦、トウモロコシ、ナタネ/アブラナ、イネ、大豆)で実施。2021年から2023年までの結果から、農業の気候変動への影響を緩和する地域・作物共通の万能な解決策は存在しないことが明らかになった。

同レポートでは、作物の収量も考慮しながら、意思決定を支援するデジタルソリューションや窒素安定剤による肥料使用の最適化、高性能種子の使用など、温室効果ガス排出量を削減するアプローチの成功例を報告している。

◎Global Carbon Field Trialsの結果

<小麦>
小麦栽培の試験において、土壌の管理と意思決定を支援するデジタルソリューションの組み合わせを中心とした代替アプローチを用いることで、温室効果ガス強度(GHGi)を30%削減。窒素安定剤の使用により窒素肥料の使用量を減らすことでGHGiを削減できた。デジタルソリューションを使用することで、肥料使用量を減らしつつ収量を維持した。すべての代替アプローチが目標とするGHGi削減を達成したわけではなく、慣行栽培と比べて削減率は2%から37%まで幅があった。

<イネ>
水田でのイネ栽培は最も排出量の多い作物システムの一つだが、排出量を削減するための有望な技術や介入策がある。除草剤耐性品種とデジタルソリューションを活用した直播栽培は、すでにイタリアの農業者によって広く採用されており、GHGiの低減に寄与している。イタリアでの試験では水の使用量を削減したことで、慣行栽培と比較してGHGiを最大16%削減。また、播種率の最適化は種子の購入コストの適正化と収量増加に貢献した。

<大豆>
ブラジルではすでに根粒菌や不耕起栽培などが標準的な手法として農業者に採用されているが、大豆栽培における代替手法により最大で9%のGHGi削減を達成した。米国ではブラジルほど不耕起栽培が一般的でないため、保全耕起などによる土壌改良でGHGiを削減できる可能性がある。収量を維持しながらGHGiを削減するための解決策として、土壌改良の手法を評価する予定。

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