新規殺ダニ剤「ダニオーテ」日本農薬学会業績賞(技術)を受賞 日本曹達2025年3月28日
日本曹達は、3月11日に開かれた「日本農薬学会第50回大会」で、新規殺ダニ剤「ダニオーテ」の開発が高く評価され、日本農薬学会業績賞(技術)を受賞した。
「ダニオーテ」は、同社が独自開発した新規農薬原体「アシノナピル」を有効成分とする殺ダニ剤。2019年3月に果樹・野菜などを対象にした農薬登録を取得し、2020年10月から国内で販売開始した。
「ダニオーテ」は、重要害虫「ハダニ」に対する優れた効果を示す。ハダニ類は、果樹・野菜などの作物を加害する害虫で、増殖速度が速く、薬剤抵抗性を発達させやすいため、新規作用機構を持つ薬剤の開発が重要な課題となっていた。
「ダニオーテ」は現在、日本や韓国の果樹・野菜向けに拡販を推進。また、2017年に発売された殺菌剤「ピシロック」、2021年に発売された殺菌剤「ミギワ」とともに、低薬量で高い防除効果を発揮する環境負荷の低い自社開発の新規農薬3剤として、世界の農業生産現場で広く貢献できるようグローバルに拡販を推進している。2024年にインドで登録を取得したほか、東南アジアや米国でも開発を進めている。
新規殺ダニ剤「ダニオーテ」
◎「ダニオーテ」特徴
①従来の殺ダニ剤にない新しい作用機構
ハダニ類のカルシウム活性化カリウムチャネル(KCa2)を阻害することで、神経系に特異的に作用し防除効果を示す。既存の殺ダニ剤に対して抵抗性を持つハダニ類にも効果的。
②高い安全性
ハダニ類に対する高い効果を持つ一方、ほ乳類のKCa2にはほとんど作用しないため、高い安全性を実現する。
③IPMに適した選択的作用
ハダニ類に対して選択的に作用するため、有用昆虫や天敵への影響が少なく、IPM(Integrated Pest Management:総合的病害虫・雑草管理)にも適している。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(138)-改正食料・農業・農村基本法(24)-2025年4月19日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(55)【防除学習帖】第294回2025年4月19日
-
農薬の正しい使い方(28)【今さら聞けない営農情報】第294回2025年4月19日
-
若者たちのスタートアップ農園 "The Circle(ザ・サークル)"【イタリア通信】2025年4月19日
-
【特殊報】コムギ縞萎縮病 県内で数十年ぶりに確認 愛知県2025年4月18日
-
3月の米相対取引価格2万5876円 備蓄米放出で前月比609円下がる 小売価格への反映どこまで2025年4月18日
-
地方卸にも備蓄米届くよう 備蓄米販売ルール改定 農水省2025年4月18日
-
主食用МA米の拡大国産米に影響 閣議了解と整合せず 江藤農相2025年4月18日
-
米産業のイノベーション競う 石川の「ひゃくまん穀」、秋田の「サキホコレ」もPR お米未来展2025年4月18日
-
「5%の賃上げ」広がりどこまで 2025年春闘〝後半戦〟へ 農産物価格にも影響か2025年4月18日
-
(431)不安定化の波及効果【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年4月18日
-
JA全農えひめ 直販ショップで「えひめ100みかんいよかん混合」などの飲料や柑橘、「アスパラ」など販売2025年4月18日
-
商品の力で産地応援 「ニッポンエール」詰合せ JA全農2025年4月18日
-
JA共済アプリの新機能「かぞく共有」の提供を開始 もしもにそなえて家族に契約情報を共有できる JA共済連2025年4月18日
-
地元産小粒大豆を原料に 直営工場で風味豊かな「やさと納豆」生産 JAやさと2025年4月18日
-
冬に咲く可憐な「啓翁桜」 日本一の産地から JAやまがた2025年4月18日
-
農林中金が使⽤するメールシステムに不正アクセス 第三者によるサイバー攻撃2025年4月18日
-
農水省「地域の食品産業ビジネス創出プロジェクト事業」23日まで申請受付 船井総研2025年4月18日
-
日本初のバイオ炭カンファレンス「GLOBAL BIOCHAR EXCHANGE 2025」に協賛 兼松2025年4月18日
-
森林価値の最大化に貢献 ISFCに加盟 日本製紙2025年4月18日