農薬:現場で役立つ農薬の基礎知識 2014
【現場で役立つ農薬の基礎知識 2014】[16]営農に役立つ農薬の基幹品目(園芸作物編)2014年12月22日
JA全農の平成27農薬年度園芸基幹品目
1.特別重点推進品目
2.重点推進品目
3.系統育成品目
4.担い手農家を支援する「大型規格設定品目」
全農では、効果が優れ、低コスト・安全・省力などの利点があり、農家の営農に役立つ農薬を基幹品目として位置づけ、普及推進に取り組んでいる。ここでは、平成27農薬年度の基幹品目のうちの園芸品目を紹介する。全国的に設定している品目一覧は表のとおりであるが、基幹品目の中でも特に事業推進上重要と位置付けられる品目を特別重点推進品目、重点推進品目、系統育成品目として設定し、さらにコスト削減に寄与できる大型規格も設定しているので、あわせて以下に紹介する。(JA全農肥料農薬部)
(1)特別重点推進品目
基幹品目の中でも特に重要な品目で、系統主導で品目推進を図る品目を選定している。
特別重点品目に選定された品目は、「ジェイエース水溶剤・粒剤」である。ジェイエースは、ジェネリック農薬として全農が開発した剤でありコスト低減に貢献している。
(2)重点推進品目
基幹品目の中で、大型かつ全国的な品目で、事業推進上特に重要な品目を選定している。
重点品目に選定された品目は、園芸殺虫剤の「エクシレルSE」、「プレオフロアブル」、「ベリマークSC」、園芸殺菌剤の「ペンコゼブ水和剤・フロアブル・グリーンペンコゼブ」、殺ダニ剤の「バロックフロアブル」、「茶ちゃっとフロアブル」、非選択性茎葉処理除草剤の「ラウンドアップマックスロード」がある。いずれも、それぞれの分野で重要な存在感を示す品目である。
なお、ペンコゼブ剤は全農で開発したジェネリック農薬であり、その汎用性の広さや使いやすさで好評である。また、「エクシレルSE」「ベリマークSC」はチョウ目害虫のほか、アブラムシ、コナジラミ、アザミウマなどにも高い効果のある新規成分シアントラニリプロール(サイアジピル)を含む殺虫剤である。
(3)系統育成品目
全農の試験等を通じその効果や作物への安全性が確認されている品目で、防除上必須の品目であり、系統主導で普及推進を図りたい品目を選定している。
系統育成品目に選定された品目は、園芸殺虫剤のアクタラ顆粒水溶剤・粒剤5、アニキ乳剤、エスマルクDF、サムコルフロアブル10、スタークル顆粒水溶剤・粒剤,ハチハチ乳剤・フロアブル、フェニックス顆粒水和剤・フロアブル、ペガサスフロアブル、殺ダニ剤のダニサラバフロアブル、ダニゲッターフロアブル、ダニエモンフロアブルである。
◆スプラサイド
また、基幹品目の一つである「スプラサイド乳剤・水和剤」は、カンキツ・リンゴ・茶などの栽培農家を中心に、各種カイガラムシ類やロウムシ類に対する特効薬として広く愛用されていることから、全農が日本における本剤の権利を譲り受けた剤であり、クミアイ化学が販売を継続している。
![seri1412220302.jpg](https://www.jacom.or.jp/series/images/seri1412220302.jpg)
(表をクリックするとPDFファイルにリンクします。)
(4)担い手農家を支援する「大型規格設定品目」
全農では、担い手農家支援のひとつとして、通常の規格よりも割安な「大型規格」を設定している。大型規格を使用することにより、単位面積あたりの防除コストを引き下げ、省力化を図ることもできる。ラインナップの更なる充実化を目指している。
園芸農薬で大型規格が設定されている品目は、茎葉処理除草剤のラウンドアップマックスロード、バスタ液剤、プリグロックスL、タッチダウンiQ、ザクサ液剤があり、これらは2リットルから200リットルまで多くの規格をそろえている。
麦、大豆など特にコスト低減が求められる畑作場面ではクリアターン細粒剤F・乳剤、トレファノサイド粒剤2.5・乳剤,ゴーゴーサン細粒剤F・乳剤30といった汎用性の高い土壌処理除草剤を設定している。
また、ボクサーは1つの有効成分でイネ科から広葉まで幅広い雑草をカバーする麦用の除草剤で、抵抗性の雑草にも効果が高い。
その他、スプラサイド乳剤、ダントツ粒剤、エコピタ液剤、トルネードフロアブル、ネマトリンエース粒剤、マネージトレボンフロアブル、バロックフロアブル、サムコルフロアブル10、プレバソンフロアブル5、トマトトーンなどが設定されている。
また、先述の特別重点品目であるジェイエース粒剤では10kg規格を上市している。低コスト農薬の大型規格化により、大規模農家を中心とした生産者のコスト低減に貢献したい。
なお、大型規格は地域によって取り扱いが異なるので、まずは最寄のJAでご確認をいただきたい。
![seri1412220303.jpg](https://www.jacom.or.jp/series/images/seri1412220303.jpg)
(表をクリックするとPDFファイルにリンクします。)
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲に斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 高知県2024年7月16日
-
【注意報】イネカメムシ 県内全域で多発のおそれ 鳥取県2024年7月16日
-
30年目を迎えたパルシステムの予約登録米【熊野孝文・米マーケット情報】2024年7月16日
-
JA全農、ジェトロ、JFOODOが連携協定 日本産農畜産物の輸出拡大を推進2024年7月16日
-
藤原紀香がMC 新番組「紀香とゆる飲み」YouTubeで配信開始 JAタウン2024年7月16日
-
身の回りの国産大豆商品に注目「国産大豆商品発見コンクール」開催 JA全農2024年7月16日
-
秋元真夏の「ゆるふわたいむ」鹿児島県で黒酢料理を堪能 JAタウン2024年7月16日
-
日清食品とJA全農「サプライチェーンイノベーション大賞」で優秀賞2024年7月16日
-
自然派Style ミルクの味わいがひろがる「にくきゅうアイスバー」新登場 コープ自然派2024年7月16日
-
熊本県にコメリパワー「山鹿店」28日に新規開店2024年7月16日
-
「いわて農業未来プロジェクト」岩手県産ブランドキャベツ「いわて春みどり」を支援開始2024年7月16日
-
北海道で農業×アルバイト×観光「農WORK(ノウワク)トリップ」開設2024年7月16日
-
水田用除草ロボット「SV01-2025」受注開始 ソルトフラッツ2024年7月16日
-
元気な地域づくりを目指す団体を資金面で応援 助成総額400万円 パルシステム神奈川2024年7月16日
-
環境と未来を学べる体験型イベント 小平と池袋で開催 生活クラブ2024年7月16日
-
ポーランドからの家きん肉等の一時輸入停止を解除 農水省2024年7月16日
-
JAタウンのショップ「ホクレン」北海道産メロンが当たる「野菜BOX」発売2024年7月16日
-
「野菜ソムリエサミット」7月度「青果部門」最高金賞2品など発表 日本野菜ソムリエ協会2024年7月16日
-
「幻の卵屋さん」本駒込に常設店オープン 日本たまごかけごはん研究所2024年7月16日
-
地元の食材を使ったスクールランチが累計20万食に コープさっぽろ2024年7月16日