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農薬:防除学習帖

野菜の病害防除14 土壌病害(4)【防除学習帖】第60回2020年7月17日

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土壌病害の病原菌は、多犯性(多くの作物を病害を起こす)のものが多いが、今回紹介するリゾクトニア菌も多くの作物に被害を及ぼし、各種野菜の苗立枯病の主要な病原菌である。
防除法については、他の土壌病害同様に耕種的防除と化学的防除にわけて紹介するが、全ての土壌病害に共通する防除法である輪作、太陽熱消毒、土壌還元消毒、蒸気・熱水消毒については、以前(土壌病害(1))紹介したので、ここでは、必要な場合を除き割愛する。

1.リゾクトニアが起こす病害

リゾクトニア(Rhizoctonia)菌は、糸状菌(かび)の仲間で、不完全菌類に分類されるが、病害によっては完全世代であるThanatephorus cucumeris(担子菌類)が確認されており、担子菌類に効果のある薬剤が効果を示すことから、防除を考える時は、リゾクトニア菌を担子菌類として扱うことが多い。
野菜に重篤な病害を起こすのは、ほぼ全てRhizoctonia solani という菌である。
次表に、同菌が起こす主な病害を表に示したので参考にしてほしい。

野菜の主なリゾクトニア病一覧野菜の主なリゾクトニア病一覧(クリックで拡大)

2.病徴と生態

25℃位から30℃前後程度でよく発生し、一般的に高温多湿な条件で発病が多くなる。
土壌中の耐久体として、菌核や厚膜化細胞と呼ばれるものをつくり、土壌中で2~3年間生存できる。ほとんどが菌核による土壌伝染と考えられ、地際部など土壌と接している部位から侵入し、発病することが多い。
主に根や地際部を侵すので、萎れ、褐変、腰折れといった症状を示すのが特徴である。

3.防除法

(1)抵抗性品種・台木の利用
 リゾクトニア菌にも多くの抵抗性品種が開発されている。ただし、ご多聞に漏れず、これらの抵抗性品種は万能ではないことも多く、抵抗性品種であっても病害が発生したり、その抵抗性品種も侵すことができる病原菌が登場することがしばしばあるので注意が必要だ。
このため、抵抗性品種は病害が起こりにくくなる補助的なものと割り切り、他の耕種的防除法や化学防除を組み合わせて防除を組み立てるようにするとよい。

(2)輪作
リゾクトニア菌は、菌核での生存期間が2~3年なので、輪作期間も最低2~3年程度をとればよく、比較的輪作体系が組みやすい。

(3)有機物の施用
有機物の施用は、土壌の物理性を改善し、土壌微生物の多様性を増すことで病原菌の密度を下げる効果がある。

(4)石灰の施用
リゾクトニア菌による苗立枯病では、石灰資材を含む培土で栽培すると発生を助長する場合があるので、培土の土壌pHを計測し、作物の生育に適したpHで栽培するよう心掛ける。

(5)湿度を下げる
土壌が湿潤であると発生が多くなるので、ほ場の排水をよくする。

(6)発病した作物残渣などをほ場に残したりすき込んだりすると翌年の発生源になるのでなるので、それらは可能な限り速やかにほ場の外に出して適切に処分すること。

(7)土壌消毒剤の使用
土壌消毒剤(クロルピクリン剤、ダゾメット剤など)を使用し、病原菌密度を下げるようにする。その際、土壌消毒剤の使用方法を確実に守って使用すること。特に、ダゾメット剤は使用する際の土壌水分や確実なガス抜きの実施など使用方法を誤ると効果が出ないばかりか薬害が起こる可能性もあるので十分な注意が必要である。

(8)登録農薬の使用
リゾクトニア菌に登録のある農薬の一覧を表に整理したので、参考にしてほしい。
リゾクトニア菌は土壌病害であるが、地上部への発病を抑えるための散布剤もあるので、適用に合わせて正しく使用すること。
表は選択するための参考となるように記載したので、実際の使用にあたっては、ラベル等をよく確認して、用法、用量を守って正しく使うこと。

主なリゾクトニア病防除剤一覧主なリゾクトニア病防除剤一覧(クリックでPDFファイルが開きます)

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