農薬:防除学習帖
トマト防除暦の作成23【防除学習帖】第157回2022年7月9日
本稿では、トマトの様々な作型や地域での防除暦作成のための基礎資料として活用できることを目指して月別の基礎防除暦の作成に取り組んでおり、今回は6月の防除を整理する。
1. 一般栽培
本作型では、6月は5月に定植した苗が順調に生育している時期である。この時期は主に微小害虫防除を中心に組み立て、病害では、葉かび病や斑点病、疫病に注意し、発生が認められたら速やかに防除を行う。
2. 抑制栽培
本作型では6月が播種時期にあたる。3月の防除で紹介した苗立枯病防除対策を実施するが、この時期は、3月よりも気温も湿度も高く、病害が発生しやすくなるので、防除を徹底する。
3.促成栽培
6月は、前年に定植したトマトの収穫を終了する時期である。病害では、葉かび病や疫病など樹が疲れた時や繁茂した状態のときに多くなる病害対策を施す。
害虫については、アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、ハモグリバエ類の発生が多くなるが、基本的には3月に示した黄化葉巻病防除対策を継続することで防除は可能である。ただし、特異的に一部害虫が多くなるようであれば、薬剤抵抗性害虫発生の可能性を考慮して、指導機関等に相談の上、防除対策を実施する。
また、作付け終了後は、被害残渣の圃場外へ搬出し、次作での病害虫の発生源をできるだけ減らすようにする。施設栽培であれば、コナジラミ類などの微小害虫が寄生した作物残渣をハウス内に放置し、施設を密閉して太陽光によって温度上昇(60℃以上)させて、残渣もろとも害虫を1週間程度蒸しこみ処理する。ただし、この場合、十分な日照が無いと温度が上昇しないことや高温により施設内設備がダメージを受ける場合もあるので、それらを十分に考慮して実施する。
4.半促成栽培
6月は、前年に定植したトマトの収穫がまだ続いている時期である。病害については3~4月の防除対策を継続して実施する。害虫については、アブラムシ類、コナジラミ類、アザミウマ類、ハモグリバエ類の発生が多くなるが、基本的には3月に示した黄化葉巻病防除対策を継続することで防除は可能である。ただし、特異的に一部害虫が多くなるようであれば、薬剤抵抗性害虫発生の可能性を考慮して、指導機関等に相談の上、防除対策を実施する。
重要な記事
最新の記事
-
R・ケネディ・ジュニア氏が米国農務省長官顧問に指名された意味(2) 国際ジャーナリスト 堤未果氏2025年1月10日
-
鳥インフル 愛知県で続発22、23、24例目2025年1月10日
-
農地面積 1.1万ha減 目標面積下回る 2023年2025年1月10日
-
米価の見通し「高くなる」判断 過去最高値の「76」 米穀機構2025年1月10日
-
今年の一文字は「進」 山野JA全中会長2025年1月10日
-
(417)100年の流れ【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月10日
-
JA貯金残高 108兆6262億円 11月末 農林中金2025年1月10日
-
鳥インフル 米イリノイ州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月10日
-
高校生が和牛飼育の取り組み競う「第8回和牛甲子園」16日から開催 JA全農2025年1月10日
-
愛知県産バラで新年を祝う「新春 バラ花束25%OFFキャンペーン」開催中 JAタウン2025年1月10日
-
「博多あまおう」5%OFF「あけおめ!あまおめ!新春セール」開催 JAタウン2025年1月10日
-
本日10日は「魚の日」福島県常磐沖産ひらめ漬け丼など特別価格で販売 JAタウン2025年1月10日
-
濃厚な甘さと豊かな香り「岐阜県産いちご『濃姫』フェア」12日から開催 JA全農2025年1月10日
-
焼き芋やスイーツを堪能「三島甘藷祭り」JA直売所などで開催 JAふじ伊豆2025年1月10日
-
産地直送通販サイト「JAタウン」新規会員登録キャンペーン実施中 JA全農2025年1月10日
-
ホスピス在宅「ビーズの家」運営のbeadsへ出資 農林中金キャピタル2025年1月10日
-
ベランダや庭先で手軽に米づくり「バケツ稲づくり」申し込み開始 JAグループ2025年1月10日
-
栃木の6生産者が集結 旬の味覚を堪能「畑のマルシェ」開催 那須千本松牧場2025年1月10日
-
新CM『クボタが支える 日本農業』篇 11日(土)からオンエア クボタ2025年1月10日
-
秋田県にコメリパワー「本荘インター店」25日に新規開店2025年1月10日