農薬:防除学習帖
トマト病害虫雑草防除のネタ帳 害虫防除 テントウムシ【防除学習帖】第194回2023年4月1日
現在、防除学習帖では、トマトの病害虫雑草の生態や防除法を紹介している。トマトを加害する害虫の防除ネタを順次紹介しており、今回は、甲虫目テントウムシ科に属するテントウムシダマシ類の生態と防除を紹介する。
1.トマトに発生するテントウムシダマシ類とその生態
トマトへの被害を起こすテントウムシダマシ類は、ニジュウヤホシテントウとニジュウヤホシテントウの2種で、ナス科作物を加害する。これらは、同じナス科でもバレイショやナスには大きな被害を起こすが、トマトへの被害は少ないという特徴があるため、産地によってはトマトの害虫と認識していない場合もある。
2.トマトに発生するテントウムシダマシ類に共通する生態と被害
益虫のナナホシテントウ同様に丸いかわいい体系をしているが、テントウムシダマシ類はいずれも成虫・幼虫ともに葉を食害するれっきとした害虫である。成虫・幼虫のそれぞれが、葉の表皮と葉脈を残して網目状に食害する。食害痕は、やがて褐変し、多発した場合には枯死するので、生育抑制や収量を減少させる。
3.防除法
(1)耕種的防除法
①捕殺
成虫も幼虫も見つけ次第速やかに捕殺する。
②防虫ネットの設置
施設栽培であればハウス開口部に防虫網を設置することで防除できる。ただし、扉を開け閉めする際に侵入しないよう、ハウス入口前に予備室を設けるなど侵入防止を徹底する。
(2)薬剤防除
テントウムシダマシ類に効果のある有効成分は別紙のとおり。
発生の多くなる6月中旬ころに防除を徹底する。
なお、下表は、甲虫に適用のある有効成分をトマトへの作物登録の有無を問わずに抽出したため、実際の登録内容と異なる場合がある。このため、あくまで選択のための参考とし、実際の使用にあたっては、農薬ラベルを良く読んで、登録内容を遵守して使用してほしい。
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