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農薬:防除学習帖

みどり戦略に対応した防除戦略(5)育苗箱処理剤における対策【防除学習帖】第211回2023年8月5日

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令和3年5月に公表され、農業界に衝撃を与えた「みどりの食料システム戦略」。防除学習帖では、そこに示された減化学農薬に関するKPIをただ単にKPIをクリアするのではなく、できるだけ作物の収量・品質を落とさない防除を実現した上で、みどりの食料システム法のKPIをクリアできる方法がないかを探ろうとしている。
現在、水稲栽培を種子消毒、播種・育苗期、移植、生育期、収穫期の5つに分け、その時期の農薬の使用場面ごとにみどり戦略対策の方向を探っている。今回は移植期について検証してみる。

1.移植期に使用する農薬

移植期に使用される農薬は、代かき後から田植え前に使用される初期除草剤、田植同時で使用される育苗箱処理剤か初期除草剤、初中期除草剤が主なものである。育苗箱処理剤については、前回すでに検証したので、今回は除草剤に絞って考えてみようと思う。

水稲除草剤は、移植を前後して様々な除草剤、使用方法、処理体系があるので、代表的な使い方を例に比較してみたい。現在のテーマは剤別のリスク換算値なので、同じ除草体系で使用する薬剤(有効成分)を変えて比較してみる。

比較する除草体系は、①初期剤+初中期一発剤、②初期剤+初中期一発剤+中後期剤、③初中期一発剤+中後期剤の3つ体系を例に考える。

2.水稲除草剤の主な有効成分とリスク換算量

除草剤は、何よりも除草効果を優先すべき資材なので、除草効果が同じであれば、リスク換算量の少ない成分への変更も可能だろうが、単純にリスク換算量が少ないからという理由だけでは、現場への影響が大きいので絶対にやめてしてほしい。
このため、体系別にリスク換算量を検討する前に、本稿はリスク換算量を除草剤で減らそうとした場合にはどういうやり方があるかを整理しているのであって、決してリスク換算量の少ない成分への変更を推奨するものではないことをお断りしておく。

(1)初期剤+初中期一発剤体系の場合
この体系は、初期剤で初期発生のヒエやホタルイを防除して、田植え直後~14日後ころまでに使用する初中期一発剤につなぐ体系である。雑草の量にもよるが、一番効率的に除草できる体系である。水田ごとに発生する雑草の種類や量が異なるため、それに対応できる除草剤が選ばれる。ただし、単純にリスク換算量の少ない除草剤に変更するだけでは、期待した除草効果が発揮されず、かえって取りこぼしの雑草を防除するために、除草剤を追加しなければならなくなる場合もあるため、除草剤の変更は慎重に行われなければならない。
この体系で使用される主な除草剤のリスク換算値を比較したところ、有効成分数やその有効成分含有量が多いもの、あるいはリスク係数が1である有効成分を複数含む除草剤のリスク換算量が多かった。

※育苗箱使用枚数を10aあたり20枚使用として試算

3.水稲除草剤における対策の考え方

水稲除草剤に限ったことではないが、リスク換算量総数を減らそうとすると、2019農薬年度の出荷量が多く、リスク係数1の有効成分の使用を減らすことが最も効果が大きい。
水稲除草剤の分野では、リスク係数が1である有効成分が数多くあり、しかもそれらは、2019農薬年度の出荷量も多い傾向にある。出荷量が多いということは、それらは農業現場が必要としていることの証でもあるので、その有効成分を減らす対象とすると農業現場が困る場面が出てくることは明らかである。
このため、水稲除草剤は単純にリスク換算量の少ない有効成分に変更すればいいという分野ではないが、あえてこの分野だけで減らそうとすれば、どのような考え方があるか以下に整理してみた。

(1)初期剤+初中期一発剤体系の場合
①除草効果が同じでリスク換算量の少ないものに変更する
該当地域実績のある除草剤製剤のリスク換算量を計算して比較した上で、できるだけ除草効果が同じでかつ、リスク換算量の小さい除草剤に変更する。その指標として、当該地域で問題となる雑草に効果のある有効成分のうち2019年以降に登録されたものや、2019年農薬年度出荷量の少ないものを選択する。

②除草体系を変更する
雑草の発生状況や栽培体系の吟味し、初期剤の必要がなければ、田植え後早めの初中期一発処理剤のみの使用に変更すると、初期剤分のリスク換算量が減らせる。

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