農薬:防除学習帖
みどり戦略に対応した防除戦略(8)病害虫防除【防除学習帖】第214回2023年9月2日
令和3年5月に公表され、農業界に衝撃を与えた「みどりの食料システム戦略」。防除学習帖では、そこに示された減化学農薬に関するKPIをただ単にKPIをクリアするのではなく、できるだけ作物の収量・品質を落とさない防除を実現した上で、みどりの食料システム法のKPIをクリアできる方法がないかを探ろうとしている。
現在、水稲栽培を種子消毒、播種・育苗期、移植、生育期、収穫期の5つに分け、その時期の農薬の使用場面ごとにみどり戦略対策の方向を探っている。今回は生育期~収穫期の防除だ。前回で除草剤の検証を終えたので、今回以降は病害虫防除に関して検証してみる。
1.生育期~収穫期の病害虫防除
この時期の防除は、病害虫が最も発生する時期であり、特に出穂前後は、米の品質に大きく影響するため、いもち病や穂枯れ病害、カメムシ類を対象とした防除が中心に行われるが、発生する病害虫が地域によって異なるため、防除対象も千差万別である。
防除方法も、粉剤や液剤、粒剤の地上散布、無人ヘリやドローンによる空中散布など多種多様で、比較するのが難しい。本稿では、使用される薬剤毎のリスク換算量(/10a)を比較しているので、いくつかの防除暦を参考にして比較してみようと考えている。
2.対象とする病害虫防除剤
検証の対象とする病害虫防除剤は以下のとおりである。これら全てを検証するのは不可能なので、今回はどんな殺虫殺菌剤を対象とするかに留め、次回以降に実際の防除暦を参考に薬剤を抽出して検討していきたいと考えている。
この場合でも、防除効果の維持を最優先に考え、防除効果や機能(予防、治療や残効性)が同等と判断される場合に限りリスクの低い農薬へ変更を検討することを基本に考えたい。
重要な記事
最新の記事
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日
-
厚木・世田谷・北海道オホーツクの3キャンパスで収穫祭を開催 東京農大2024年11月22日
-
大気中の窒素を植物に有効利用 バイオスティミュラント「エヌキャッチ」新発売 ファイトクローム2024年11月22日
-
融雪剤・沿岸地域の潮風に高い洗浄効果「MUFB温水洗浄機」網走バスに導入 丸山製作所2024年11月22日
-
農薬散布を効率化 最新ドローンなど無料実演セミナー 九州3会場で開催 セキド2024年11月22日
-
能登半島地震緊急支援募金で中間報告 生産者や支援者が現状を紹介 パルシステム連合会2024年11月22日