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農薬:防除学習帖

みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(46)【防除学習帖】第285回2025年2月15日

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 令和3年5月に公表され、農業界に衝撃を与えた「みどりの食料システム戦略」。防除学習帖では、そこに示された減化学農薬に関するKPIをただ単にクリアするのではなく、できるだけ作物の収量・品質を落とさない防除を実現した上でKPIをクリアできる方法を探っているが、そのことを実現するのに必要なツールなり技術を確立するには、やはりIPM防除の有効活用が重要だ。そこで、防除学習帖では、IPM防除資材・技術をどのように活用すれば防除効果を落とさずに化学農薬のリスク換算量を減らすことができるのか探っている。

 みどり戦略対策に向けたIPM防除でも、必要な場面では化学的防除を使用し、化学的防除法以外の防除法を偏りなく組み合わせて防除効果の最大化を狙うのだが、農薬のリスク換算量を減らせる有効成分や使用方法を選択できるようにするためには、農薬の有効成分ごとにその作用点、特性、リスク係数、防除できる病害虫草等を整理すると、より効率良く防除できてリスク換算量を減らすことができる道が探れると考えている。そのため、有効成分の作用機構ごとに分類し、RACコードの順番に整理を試みている。

 現在FRACコード表日本版(2023年8月)に基づいて整理し紹介しているが、整理の都合上、FRACコード表と項目の並びや内容の表記方法が若干異なることをご容赦願いたい。

14.QoI殺菌剤(Qo阻害剤)
 (1)作用機構:[C]呼吸
 (2)作用点: 複合体Ⅲ ユビキノール酸化酵素Qo部位
 (3)グループ名: QoI殺菌剤(Qo阻害剤)[グループコード:11A]
 (4)殺菌剤の耐性リスク:高
 (5)耐性菌の発生状況:耐性菌未発生
 (6)化学グループ名/有効成分名(農薬名):
  [1]テトラゾリノン/メチルテトラプロール(ムケツ)
 (7)グループの特性:
このグループ[11A]は、前回紹介したグループ[11]と同様の作用機構であり、、病原菌が生命活動エネルギーをつくるするために必須の呼吸に関わる反応を阻害する。
複雑な呼吸反応の中の複合体Ⅲのユビキノール酸化酵素Qo部位の働きを阻害し、その結果、胞子発芽や菌糸伸長など正常な生長をできなくして効果を発揮する。果樹の黒星病をはじめとした子のう菌類やアルタナリア菌等各種不完全菌類に優れた防除を発揮する。
このグループの耐性菌発生リスクは高いと考えられているが、まだ耐性菌の報告事例はない。
グループ[11]の薬剤耐性菌には、チトクロームbc遺伝子の変異部位がF129LとG143Aの2つが知られているが、F129L耐性菌に対しては交差する(効かない)が後者のG143A耐性菌対しては交差しない(効く)というユニークな特性をもっている。
 (8)リスク換算係数とリスク換算量削減の考え方:
     このグループに属する有効成分は、今のところメチルテトラプロールのみであり、基準年の2019年以降の登録であるため、削減目標がない。農薬の再評価制度の導入で使用できる殺菌剤が少なくなっている中、耐性菌対策に留意しながら大切に使用する方が得策と考える。
     下表には、本グループに登録のある病害名を記載した。 

みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(46)【防除学習帖】第285回

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