農薬:年頭のあいさつ2021
【年頭あいさつ】技術力・資質を高め安全・安心な農産物の生産に寄与 全国農薬協同組合理事長 大森 茂2021年1月3日

全国農薬協同組合理事長
戦後75年を迎えた昨年度、皆さま方におかれましては新型コロナ感染拡大に心を痛めつつ新年をお迎えのことと思います。年頭にあたり謹んでご挨拶させていただきます。昨年はコロナ以外にも秋以降に鳥インフルエンザの発生もあり、飲食店を始め農産物の販売場面において本当に厳しい一年でした。
農家の収益性を高めるために農業資材費についてもコスト低減を求められており、そのために経営合理化を一層求められていますが、その一方で日本の農業を強くするという場面では国が推進しているスマート農業という言葉に代表される技術革新の動きは益々進んでいくものと思います。
またコロナ禍の中で、農産物の流通についても様々な新たな工夫が求められていることも見えてきたように思います。我々が取り扱っている農薬につきましても、相変わらず厳しい目線の方もいる一方、正しく使用すれば安全だと理解してくれる消費者も増えているように感じます。
いよいよ農薬は2021年から再評価制度や農薬使用者への影響評価・ミツバチや生活環境動植物への影響等、安全性に関する審査の充実が図られます。その結果登録内容に大きな変化があるのではと危惧する声もあります。今まで以上に生活者目線で、今後の動きを注視し農薬の使用については全農薬の内部組織である「全国農薬安全指導者協議会(安全協)」を通じて、農薬使用の基本を啓蒙していく所存です。安全協の構成員は全農薬組合員の役員・社員が日本植物防疫協会主催の研修を通じて認定している「農薬安全コンサルタント」であり「農薬の適正使用による安全な農産物の確保」「農薬の物流の危機管理の徹底」「農薬に対する正しい知識の普及」を三本柱として活動しています。またより高度な研修を通じて「農薬安全コンサルタントリーダー」を養成し、農水省の事業である「農産物輸出支援サポート事業」の受託機関である全国植物検疫協会と連携し、全国各地において病害虫防除の専門員として同事業に協力しています。全農薬では今後も正しい情報を正しく生産者の皆さまにお伝えし、安全・安心な農産物の生産に寄与できるよう組合員の技術力・資質を高め、生産者の皆さまに頼りにされるように本年も取り組んでいく所存ですので、関係機関の皆さま方の益々のご指導、ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
2021年、一日も早く新型コロナウィルス感染拡大が収束し、戦後の復興と同じように元気と活力を取り戻すスタートになる一年になりますことをご祈念申し上げ、新年のご挨拶といたします。
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(164)-食料・農業・農村基本計画(6)-2025年10月18日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(81)【防除学習帖】第320回2025年10月18日
-
農薬の正しい使い方(54)【今さら聞けない営農情報】第320回2025年10月18日
-
【浅野純次・読書の楽しみ】第114回2025年10月18日
-
【注意報】カンキツ類に果樹カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 高知県2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(1)2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(2)2025年10月17日
-
【国際協同組合年・特別座談会】いまなぜ二宮尊徳なのか 大日本報徳社鷲山社長×JAはだの宮永組合長×JAはが野猪野氏(3)2025年10月17日
-
25年度上期販売乳量 生産1.3%増も、受託戸数9500割れ2025年10月17日
-
(457)「人間は『入力する』葦か?」という教育現場からの問い【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年10月17日
-
みのりカフェ 元気市広島店「季節野菜のグリーンスムージー」特別価格で提供 JA全農2025年10月17日
-
JA全農主催「WCBF少年野球教室」群馬県太田市で25日に開催2025年10月17日
-
【地域を診る】統計調査はどこまで地域の姿を明らかにできるのか 国勢調査と農林業センサス 京都橘大学学長 岡田知弘氏2025年10月17日
-
岐阜の飛騨牛や柿・栗など「飛騨・美濃うまいもん広場」で販売 JAタウン2025年10月17日
-
JA佐渡と連携したツアー「おけさ柿 収穫体験プラン」発売 佐渡汽船2025年10月17日
-
「乃木坂46と国消国産を学ぼう!」 クイズキャンペーン開始 JAグループ2025年10月17日
-
大阪・関西万博からGREEN×EXPO 2027へバトンタッチ 「次の万博は、横浜で」 2027年国際園芸博覧会協会2025年10月17日
-
農薬出荷数量は0.5%増、農薬出荷金額は3.5%増 2025年農薬年度8月末出荷実績 クロップライフジャパン2025年10月17日
-
鳥取県で一緒に農業をしよう!「第3回とっとり農業人フェア」開催2025年10月17日
-
ふるさと納税でこどもたちに食・体験を届ける「こどもふるさと便」 IMPACT STARTUP SUMMIT 2025で紹介 ネッスー2025年10月17日