農業経営者、輸出に高い関心 公庫が意識調査2013年10月2日
農業経営者の3割が農産物輸出、2割が海外展開に関心を持っていることが、このほど日本政策金融公庫の調査で分かった。特に海外展開では九州の農業者が意欲的で、資金調達については国内の金融機関への期待が高い。
調査は、同公庫が、スーパーL資金や農業改良資金の融資先を対象に7月に実施した。回答数は6867経営体。
このなかで、調査時点で「取り組み中」や「計画中」はそれぞれ1.7 %、1%で、いずれも低かった。
しかし「関心がある」は32.9%あり、現時点では取り組んでいないものの、3割の農業経営者が今後の農産物輸出に関心をもっていることが浮き彫りになった。
「取組中または計画中」の内容を見ると、地域別では関東(21.8%)、九州(19.6%)が、営農類型(作目)別では稲作(17.9%)、果樹(12.8%)、肉用牛(12.8%)が多い。「関心がある」は東北、北海道が多く、営農類型では稲作、施設園芸が続いた。
地域ごとの回答比率でみると、九州が「取組中または計画中」が3.5%で、「関心がある」が39.5%と、いずれも全国で最も高い。また、東海では「関心がある」が35.9%で、九州に次いで高かった。営農類型別の比率では茶、果樹、キノコ、肉用牛が「取組中または計画中」、「関心がある」がともに平均を上回り、日本産ブランドとして打ち出しやすい農畜産物への取り組みの関心の高さがうかがえる。現地生産や加工、販売などの海外展開も、輸出もほぼ同じ傾向が見られた。
また、海外輸出、海外展開に必要な資金は「取組中または計画中」の回答で、輸出の34.6%、海外展開で39%が国内金融機関を挙げた。なお同公庫は日本貿易振興機構(ジェトロ)と業務提携し、国内の中小企業者や農林漁業者の輸出や海外展開を支援している。
(関連記事)
・有機JAS農産物、米国への輸出可能に(2013.09.30)
・スイスへの有機加工食品 輸出制限が緩和(2013.07.03)
・精米の輸出目標は1万t 農水省の輸出戦略(2013.05.27)
・農林水産物の輸出1兆円めざす 農水省(2013.05.20)
・牛肉輸出の倍増をめざす JA全農(2013.05.10)
・「日本には有利な条件がある」 アジアへの輸出(2013.03.21)
重要な記事
最新の記事
-
基本法施行後初の予算増確保へ JAグループ基本農政確立全国大会に4000人 生産者から切実な訴え2024年11月22日
-
「適正な価格形成」国関与で実効的に JA群馬中央会・林会長の意見表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
JAグループ重点要望実現に全力 森山自民党幹事長が表明 基本農政確立全国大会2024年11月22日
-
農林水産省 エン・ジャパンで「総合職」の公募開始2024年11月22日
-
鳥インフル 米モンタナ州、ワシントン州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
鳥インフル オランダからの生きた家きん等 輸入を一時停止 農水省2024年11月22日
-
11月29日「ノウフクの日」に制定 全国でイベント開催 農水省2024年11月22日
-
(411)「豚ホテル」の異なるベクトル【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2024年11月22日
-
名産品のキャベツを身近に「キャベツ狩り選手権」開催 JA遠州中央2024年11月22日
-
無人で水田抑草「アイガモロボ」NEWGREENと資本業務提携 JA三井リース2024年11月22日
-
みのるダイニング名古屋店開業2周年「松阪牛ステーキ定食」特別価格で提供 JA全農2024年11月22日
-
【スマート農業の風】農業アプリと地図データと筆ポリゴン・eMAFF農地ナビ2024年11月22日
-
自動運転とコスト【消費者の目・花ちゃん】2024年11月22日
-
イチゴ優良苗の大量培養技術 埼玉農業大賞「革新的農業技術部門」で大賞受賞 第一実業2024年11月22日
-
「AGRIST Aiサミット 2024」産官学金オープンイノベーションで開催2024年11月22日
-
厚木・世田谷・北海道オホーツクの3キャンパスで収穫祭を開催 東京農大2024年11月22日
-
大気中の窒素を植物に有効利用 バイオスティミュラント「エヌキャッチ」新発売 ファイトクローム2024年11月22日
-
融雪剤・沿岸地域の潮風に高い洗浄効果「MUFB温水洗浄機」網走バスに導入 丸山製作所2024年11月22日
-
農薬散布を効率化 最新ドローンなど無料実演セミナー 九州3会場で開催 セキド2024年11月22日
-
能登半島地震緊急支援募金で中間報告 生産者や支援者が現状を紹介 パルシステム連合会2024年11月22日