「メニュー・料理等の食品表示法」で意見書2014年1月30日
生活クラブ生協連
生活クラブ生協連は1月21日理事会で、相次いだメニュー表示の偽装を受け、消費者庁が作成した「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について(案)」に対する意見を決定し、消費者庁に提出した。
この意見書では、「道府県の知事に景品表示法の措置命令と景品表示法第4条2項の権限の付与」および「課徴金制度の導入」を求めている。
その要旨は以下の通り。
◇
現在、有名ホテルや百貨店、旅館、レストランなどでのメニュー表示の偽装が次々と明らかになり、ステーキの成形肉使用、芝エビのバナメイエビ使用など原材料とメニュー表示が異なる、偽装問題は拡大を続けています。表示偽装のあったメニューを利用した消費者の信頼を損なったことはもちろん、一連の事件は業界に対する不信を広げ、社会問題化しているといっても過言ではありません。問題を起こした事業者の対応はまちまちで、消費者に対する不信感を助長するものです。また、メニュー表示の偽装により原材料名の判断を誤り、アレルギーによる健康被害にもつながります。
「メニュー・料理等の食品表示に係る景品表示法上の考え方について(案)」には、優良誤認の考え方や違反の事例が具体的に書かれ、問題となっている偽装表示が景品表示法に違反するものであることであることが明確にされた点は評価します。しかし、偽装表示を防ぐための抜本的な対策が必要と考えます。そのために以下の点を要望します。
1.道府県の知事に景品表示法の措置命令と景品表示法第4条2項の権限の付与を求めます。
メニュー等の違反行為が相次いだのは、現行の監督体制が不十分であることを立証していると考えます。違反行為に対する措置に関して措置命令できるのは、現行法のもとでは消費者庁長官であり、都道府県知事は、行為の取りやめなどに必要な事項を「指示」できるにとどまっています。業者に対する措置命令の発令の権限を都道府県知事に付与するよう、景品表示法の改正を行ってください。また、第4条2に定められた事業者に表示の裏付けとなる合理的な証拠を示す資料の提出を求める権限も、都道府県知事に付与するように法律の改正を行ってください。
地方自治体が十分な管理ができるよう体制強化のための予算措置と消費者庁の支援を求めます。
2.課徴金制度の導入を求めます。
消費者庁の執行体制の強化ならびに、措置命令の執行を確実にするための課徴金制度の導入を求めます。
(関連記事)
・4カ月連続で前年比増 生協12月度供給高 (2014.01.23)
・再生可能エネルギーの推進求める 生活クラブ(2014.01.15)
・メニュー表示偽装で政府に意見書 生活クラブ(2013.12.17)
・個配が今年度最高の伸び 生協10月度供給高(2013.11.22)
・ボランティア活動支援募金、全国生協で(2013.10.16)
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(131)-改正食料・農業・農村基本法(16)-2025年3月1日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(48)【防除学習帖】第287回2025年3月1日
-
農薬の正しい使い方(21)【今さら聞けない営農情報】第287回2025年3月1日
-
【青年大会特集座談会】国の礎「食」を支える自負を(2)京大藤井聡教授・田中均組合長・久保田治己氏2025年2月28日
-
【青年大会特集座談会】国の礎「食」を支える自負を(3)京大藤井聡教授・田中均組合長・久保田治己氏2025年2月28日
-
【米の食味ランキング】猛暑・残暑で西日本のランク落ち目立つ 徳島南部コシヒカリは初の「特A」2025年2月28日
-
【JA全国青年大会】JA青年の主張 最優秀賞に谷本弾さん(JAあきた北青年部)2025年2月28日
-
全農 政府備蓄米入札への応札方針決める2025年2月28日
-
(424)「米国農務省の長期見通し」雑感【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年2月28日
-
大谷翔平選手が「ファミリーマートおむすびアンバサダー」就任「ぼんご監修おむすび」新発売2025年2月28日
-
東北農林専門職大学、南東北クボタと「スマート農林業」で連携協定締結 山形県新庄市2025年2月28日
-
【役員人事】JA三井リース(4月1日付)2025年2月28日
-
「令和7年2月17日からの大雪」農業経営収入保険の支払い期限を延長 NOSAI全国連2025年2月28日
-
宮崎ガス「カーボン・オフセット都市ガス」のJクレジットを媒介 農林中金2025年2月28日
-
農機の装備や販社連携、オンライン企画一体で農作業安全を推進 クボタ2025年2月28日
-
チラシやHP、SNSで農作業の安全を啓発 体験型研修も実施 ヤンマーアグリ2025年2月28日
-
安全装置を採用、機種別広報で農作業安全を啓発 三菱マヒンドラ農機2025年2月28日
-
農業女子プロジェクトや社外研修でも農作業安全を啓発 井関農機2025年2月28日
-
農業用窒素固定菌資材「エヌキャッチ」 キャンペーン ファイトクローム2025年2月28日
-
【役員人事】雪印メグミルク(4月1日付)2025年2月28日