台湾農業の力を示す ―台湾 国際果実・野菜専門見本市2016―始まる2016年11月11日
このフェアは日本の隣国である、台湾のバイオ・アグリカルチャー研究開発の優勢、産業バリューチェーン、eコマースとeマーケティングの3つのテーマを核にした「イノベーション産業チェーン」によって、農産物の川上・川中・川下産業サプライチェーンを連携させ、産業のバリューチェーン向上と国際競争力の強化を図ることを目的に、11月10日から、台湾・高雄市の高雄展覧館で始まった。5つのエリア260ブースで13カ国の183団体が野菜や果実、加工品の展示を行いアピールした。
初日の10日には、開場とともに多くの人が会場に入っていった。開場後も受付には長い列ができており、台湾では初めてとなる果実・野菜の国際フェアへの関心が高いことをうかがい知ることができた。
多くの入場者がそれぞれ関心の高いブースを一通り見終わったといえる午後2時から、台湾政府や高雄市などの関係者、出展している各国の代表者らが出席して、オープニングセレモニーが行われた。
主催者であるマイ エグジビション(株)の張光球菫事長は歓迎のあいさつで、このフェアの目的は「生産者と消費者、双方に交流の機会を設けること。そして、消費者に安心して食べてもらうことにある。各国では果物生産に危機を感じているが、台湾にはキーポイントとなる技術とITがあるので、それを利用して国際化を目指したいと思っている」と述べた。次いで、主催者でもあるシンガポールの新加坡報業控股集団の蔡偉鵬主席が「フェアを通じて、台湾の技術、豊富な経験が野菜と共に生きていることを伝えたい」とあいさつした。
台湾政府の行政院農業委員会の黄金城副主任委員は、「このフェアは台湾での最大規模の野菜、果物フェア」であると語るとともに、「(果実や野菜について)台湾では更に良いものを作るために改良を行ってきた。台湾の4分の1の土地で果物を、2分の1で野菜や果物を生産しており、年間900億元が海外に輸出されている。野菜や果物の生産は、台湾の最も重要な産業であり、これからは台湾国内に限らず、海外でも市場を広げていきたい」と述べた。
台湾政府経済部国際貿易局高雄弁事處の頼国星處長も、このフェアを通じて「我々の科学技術が安全で衛生的であること、その素晴らしい技術を海外に伝えたい」と述べた。
次いで立法委員である林岱樺氏が「台湾の特徴は、環境がいいことと高い技術力である。特に今回は、東南アジアの各国とBtoBの機会をつくる場が、台湾の高雄で行われている。これはビジネスチャンスであり、いつもご苦労をされている農民の方、努力をしている全ての人の為になればと思う」と熱を込めて語った。
このフェアは12日まで開催される。日本を対象にしたいと考えるいくつかの企業や生産者に取材し、その内容を後日伝えることにしたい。
(写真)開会のあいさつをする張光球菫事長、テープカットする来賓と主催者、高雄展覧館
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