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国内加工食品市場23年に22兆9422億円に 富士経済が予測2019年7月22日

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 総合マーケティングビジネスの(株)富士経済は7月11日、2018年8月より6回に分けて行ってきた27カテゴリー414品目の国内加工食品市場の調査結果を総括・分析し、報告書『2019年食品マーケティング便覧 総市場分析篇』にまとめた。
 同分析によると2023年に、国内加工食品市場は、22兆9422億円(17年比1.4%増)、うち冷凍食品市場は、1兆7298億円(同7.3%増)と、堅調な伸びが予想されるとしている。

 調査結果の概要は次のとおり。

 

国内加工食品市場(27カテゴリー414品目)は
2012年以降堅調に拡大を続けている

国内加工食品市場(27カテゴリー414品目)は、2012年以降堅調に拡大を続けている。

 ただし、2019年の消費増税、米中貿易摩擦などの影響を受けた景気減速懸念による消費者の価格志向の強まりや、2020年以降はインバウンド需要や東京オリンピック特需が一段落するとみられるなど不安要素も散見される。
 今後は人口減少の影響により数量ベースの増加は期待しにくい。このためメーカーは「個食需要」に対応した小容量タイプのラインナップの拡充、商品の容器形状の変更、付加価値を訴求した商品の導入、ユーザーの利便性や簡便性向上を図り単価アップに取り組んでおり、市場は微増での推移が予想される。
 カテゴリー別では飲料、アルコール飲料、ステープル(冷凍?、冷凍米飯、パックご飯、焼成冷凍パンといった主食・基本食品)、調味料・調味食品の構成比が大きく、これらを合算すると全体の約6割を占める。ステープル、デザート、スープ類の構成比が高まっている一方、アルコール飲料、農産加工品、水産加工品などは構成比が低下している。
 こうした中で、注目される動きとして、高齢者の中でも健康への意識が高い層に向けた減塩、糖質やカロリーのオフ・ゼロ、ビタミンやカルシウムなど栄養成分が豊富に含まれる商品の増加、TV番組などで該当食品に含まれる健康成分が特集されたことにより需要喚起につながるケースなどがあげられる。
 また、ロングセラーブランドを展開する企業では、既存ユーザーに加えて新規ユーザー獲得に注力し、特に、若年層の獲得による長期的な市場の維持・拡大を図る動きもみられる。

 

注目市場として、冷凍食品市場が挙げられる

 この市場は、国内加工食品市場の414品目のうち温度帯がフローズンのみで提供される品目市場を対象とする。
 世帯人数の減少や女性の社会進出などに伴い個食化や調理時間の短縮化が進んでおり、それらのニーズに対応して市場は拡大している。
 また、品質劣化が少なく長期保存が可能であることから、市販用では常備食として、業務用では調理オペレーションを簡略できる食品として幅広く需要を取り込んでいる。
 加工食品の中でも有望な分野とみられ、対象となる品目の多くが伸び、2023年の市場は17年比7.3%増の1兆7298億円が予測される(=図2)。

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 カテゴリー別に見ると、
 ▽調理済品が、市場拡大をけん引している。冷凍カツや冷凍からあげ、冷凍水産フライ、冷凍コロッケなど揚げ物の市場規模が大きい。揚げ物は調理の手間がかかり、調理技術が必要なメニューであることから特に業務用の需要が高い。また、家庭内における簡便調理ニーズの高まりを受けて、冷凍米飯類や冷凍ギョーザ、冷凍お好み焼き、その他冷凍スナックなどの伸びが大きい。
 ▽麺類も、簡便調理ニーズを取り込み伸びが続いている。市場規模の大きい冷凍パスタが堅調に伸びているほか、冷凍中華麺がラーメンやちゃんぽんを中心に17年、18年は大きく伸びている。
 ▽デザートは、大半を占めるアイスクリーム類がユーザーの裾野拡大や付加価値品の展開により堅調に伸びている。特にコンビニエンスストア(CVS)で高単価商品の取り扱いが強化されており、市場の伸びに寄与している。
 ▽農産品は、構成比の高い冷凍野菜と冷凍果実(市販用)がともに好調だ。特に冷凍野菜は近年青果が天候不順の影響を受けていることから、その安定性が支持され大幅な伸びが続いている(図3)。

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(資料)『2019年食品マーケティング便覧 総市場分析篇』(株)富士経済発行
▽調査方法は、富士経済専門調査員による参入企業および関連企業・団体などへのヒアリングおよび関連文献調査、富士経済の社内データベースを併用である。
▽調査期間は、2019年1月から3月である。

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