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国内パン市場の調査結果を発表 富士経済2020年1月31日

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 総合マーケティングビジネスの富士経済は、国内のパン市場をチャネル別、品目別に調査し、その結果を「パン市場のチャネル別需要分析調査 2019」にまとめた。

 国内パン市場(小売りベース)は、2019年の見込が2兆7804億円で、2018年比101.2%。2020年の予測は2兆8049億円。2018年比で102.1%。2018年は、麦や油脂などの原料価格、物流コストが上昇し、製パン各社が価格改定を行った。その影響から特売頻度が低下するなど販売において苦戦を強いられたものの、参入企業における近年の付加価値商品による拡大施策やブランド育成が着実に市場に浸透しており、嗜好性の強い菓子パンを除いて価格改定の影響は限定的となった。

 品目別では、食パンは食パン専門店の登場により従来パンにはなかった贈答需要を獲得し、市場が活性化している。また、デニッシュ食パンやノンホワイトのバラエティ食パンが本格志向、健康志向の消費者の需要を取り込み伸長している。量販店など流通パンにおける需要が高かったが、2018年以降は食パン専門店の流行を受け、生食パンなど製法にこだわった商品の需要が増加しており、ベーカリーショップの構成比が高まっている。

 テーブルパンは、ハード系の商品が都市部を中心に定着している。イングリッシュマフィンやフォカッチャなど本格志向商品の需要が増加しており、夕食での喫食需要を獲得するなど市場は拡大している。

 ベーカリーショップでも近年、ハード系のパンが好調で、スープやサラダに添えるほか、アルコールと一緒に喫食するシーンが増加し、夕食需要を獲得している。

 惣菜パンはCVS(コンビニエンスストア)を中心としたチルドサンドイッチとの競合が激化しているが、量販店インストアベーカリーでは焼きたてを訴求したピザが好調なほか、外食ではマクドナルドの実績拡大により、2019年はサンドイッチ・ハンバーガーの大幅な伸長が見込まれる。

 菓子パンは ベーカリースイーツの需要が落ち着き、ヒットにつながる新奇性の高い新商品がないことから苦戦している。2018年の価格改定に続き、2019年は消費増税が影響し、市場は縮小が見込まれる。

 チルドパンはCVSでのスモークサーモンやローストビーフなどボリューム感のある具材を使用した高単価商品や野菜のバリエーションを訴求した商品の好調、ベーカリーショップでカスクルートが人気なことからチルドサンドイッチ・バーガーが伸長している。コーヒーショップではビジネス街などを中心に軽食として好まれ、需要が増加している。

 2019年は食パン専門店が好調なほか、外食でもドーナツショップを除く業態で拡大が見込まれる。

 また、流通パンでは量販店でバラエティ食パンが伸びている。コンビニエンスストア(CVS)では、付加価値の高いサンドイッチの好調やセブンイレブンの「セブンプレミアムゴールド 金の食パン」のリニューアルなどにより、市場は微増が見込まれる。

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