作物バイオテクノロジー市場、遺伝子組み換え、ゲノム編集...食糧不足の解決策へ時間と投資が必須2020年8月18日
(株)グローバルインフォメーションは8月11日、市場調査レポート「農業における遺伝子技術:2020年~2030年の予測、市場、技術」 (IDTechEx Ltd.) の販売を開始した。
作物バイオテクノロジー市場の推移予想
レポートの概要は次の通り。
21世紀の農業は、いくつかの大きな課題に直面している。世界の人口は2050年までに100億人を超えると予想され、国連の予測では、今日の食料生産量のさらに70%が必要になると見込まれている。同時に、資源は減少しており、気候変動による農地の喪失と作物収量の頭打ちと関連のある都市化は、地球上のすべての国に大きな課題を提示している。
こうした課題に対する潜在的な解決策として、バイオテクノロジーの利用が考えられている。農業作物で使用されているさまざまな遺伝技術については、トランスジェニック(遺伝子組み換え)、ゲノム編集技術(CRISPR、TALENs、ZFNなど)、育種戦略を含む技術的、市場的な対策があり、それらに作用する規制も同時に存在する。
世界が食糧危機に直面したのはこれが初めてではなく、1960年代には、アジアの多くの地域で飢饉が発生。ポール・エーリックによる1968年のベストセラー「人口が爆発する!」では、インドを中心とした飢饉がその後数十年の間に何億人もの命を奪うだろうと予測していたが、ここに描かれた悲惨な未来は、緑の革命のおかげでほとんど回避。アメリカの生物学者ノーマン・ボーローグは選択育種を用いて、1エーカーあたりの穀物量を増やすことに成功し、メキシコの農業生産量を大幅に増加させた。
間もなく、インドでも同様の戦略が用いられ、高収量米のIR8が開発。これらの選択的育種戦略は、肥料や機械化技術の進歩とともに、世界的な食糧生産のブームをもたらし、アジアの穀物生産量は1970年から1995年の間に2倍に増加した。
選択育種は、農業において植物のDNAを操作して改良された種子や形質を作り出すために多く存在する技術の一つに過ぎない。過去数十年の間に、科学者が利用できる遺伝子工学のツールは、トランスジェニック育種など、突然変異誘発や遺伝子組み換え生物(GMO)の開発に使用される技術を含むまでに拡大してきた。しかし、近年では、次世代DNAシーケンスやTALENs、ZFNs、CRISPR-Cas9などの遺伝子編集による技術的進歩により、遺伝子工学の可能性が大幅に拡大している。これにより、農業バイオテクノロジーの分野では、現代の遺伝子技術が農業生産性の新たなグリーン革命の先駆けとなるよう多くの期待が寄せられている。合成生物学と作物のマイクロバイオームの操作は、これまで手の届かなかった方法で収量を向上させる大きな可能性を秘めている。
農業における遺伝子技術の可能性にもかかわらず、その導入は、しばしば論争の的となってきた。遺伝子組み換え作物への否定的な消費者の態度が特に顕著とされる欧州では、遺伝子組み換え作物の導入が制限され、難色を示す多くの国に対し、規制を強める要因となった。一方、新しい遺伝子組み換え作物の開発には時間と投資が必要であり、このことが農業バイオテクノロジー業界の高度な統合を助長してきた。
技術開発の急速なペースは、規制上の不確実性と相まって、農業における遺伝子技術が現在重要な分岐にあることを意味している。
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