「食」と「農」で街づくり「アーバンファーミング」を学ぶイベント開催 神戸市2020年10月12日
神戸市と食都神戸運営共同事業体は10月30日から11月1日までの3日間、都会の中心で農業をする「アーバンファーミング」をテーマにしたイベント「FARM to FORK 2020」を、神戸市中央区の東遊園地で開く。
南京町(中華街)のビルの屋上のプライベート農園。ビル入居者がプランターで野菜を育てている
イベントでは、日本総研の創発戦略センターシニアスペシャリスト、井上岳一氏などゲストを招いたトークライブや、神戸市内の農家へのインタビューをまとめたドキュメンタリー映像の発表や映画上映会などが行われる。
「アーバンファーミング」は、都市の中心地で農業を行うこと。ビルの屋上やベランダ、空き地などを利用したアーバンファーミングは、世界中で注目を集めており、神戸でもここ数年、アーバンファーミングが少しずつ浸透し、ビルの屋上にある農園や、商店街の中にある空き区画を使った畑のほか、2021年3月には、中心地にある公園の中で畑をつくる計画も進んでいる。
市民の農業への関心を高めるために始まった取り組みで、生産者が料理人に農業を教えたり、定住外国人と日本人が交流したりと、市民同士のコミュニティづくりにもつながっている。さらに、神戸で問題になっている「空き地・空き家」の有効活用や、流通コストの削減、新規就農者の育成など、まちの課題の解決につながることも期待されている。
神戸は、田園地域と瀬戸内海に囲まれた農漁業地域であるとともに、港町として交易を中心に栄えてきた経緯から、国際色豊かで多様な食文化が醸成されている。
神戸市では、こうした神戸のポテンシャルを生かし、神戸市が新しい食文化の発信地として、食で賑わい、世界中から注目される街になるよう、 2015年から、食を軸とした新たな都市戦略「食都神戸」構想を掲げ、世界に誇る食文化の都の構築を推進。節目の年となる2020年度は、10月を「アーバンファーミングを考える月間」とし、アーバンファーミングを実践する市内・海外の取り組みを紹介する動画や、ウェブアプリの開設、市内のアーバンファーマーを訪問するツアーを実施する。
その一環で行われる「FARM to FORK 2020」は、地産地消を通じて、農地と都市の"心の距離"を近づけるためのイベント。今年は「アーバンファーミング」をテーマに、各種トークライブ、映画上映、音楽、茅葺と触れ合うワークショップなどさまざまな角度から、楽しみながら「食」と「農」について学ぶ。新しい生活様式が求められる今、「食」と「農」の視点で豊かな生活について考える。
主催者のKOBE FARMERS MARKET 代表理事 小泉寛明氏は「官民が一体となってアーバンファーミングに取り組むのは、全国的に珍しい。神戸の様々な場所で農作物を育て、人々の日常の中に『農』を散りばめることで、食の根本への意識が高まれば。また、畑から食卓までが人や野菜によって神戸らしく繋がることで"健やかな都市"となり、それが移住者や観光客の増加にも繋がることをめざしています」と話している。
<開催概要>
日程:10月30日前夜祭、31日、11月1日
会場:東遊園地 芝生広場(神戸市中央区加納町6-4-1)
主な内容:
1.「アーバンファーミング」をテーマにゲストを招いたトークライブ
2.「アーバンファーミングドキュメンタリー動画」お披露目
3.芝生の上の映画上映会「いただきます2~ここは、発酵の楽園~」
4.当日自由参加型の茅葺を使ったワークショップ
5.地産の食が大集合!
FARMERS MARKET&NIGHT MARKET同時開催
6.イベントの様子をインスタグラムでライブ配信
参加費:無料
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