冷凍食品の市場規模 2025年には3123億米ドルに到達予測2020年10月28日
(株)グローバルインフォメーションは10月27日、市場調査レポート「冷凍食品の世界市場:製品別 (果物・野菜、乳製品、食肉・魚介類)・種類別 (原材料、半調理品)・消費先別・流通チャネル別・地域別 (北米、欧州、アジア太平洋地域、南米、中東・アフリカ) の将来予測 (2025年まで)」 (MarketsandMarkets) の販売を開始した。
冷凍食品の市場規模は、2020年の2443億米ドルから2025年には3123億米ドルに達し、年平均成長率(CAGR)5.0%で成長すると予測。小売業の発展、インスタント食品の需要の高まり、コールドチェーン市場の技術進歩が市場の主な推進要因となっており、一方、生鮮食品や自然食品への嗜好の高まりは、冷凍食品市場の抑制要因となっている。
推進要因:インスタント食品の需要の高まり
インスタント食品に対する消費者の嗜好の高まりは、調理に時間と手間がかからないため、冷凍食品の需要を間接的に後押し。加工食品市場は、消費者の多忙なライフスタイルに起因する利便性へのニーズに牽引され、冷凍製品の需要が増加している。また、可処分所得の増加も、消費者の購買力を高めるため、市場の成長に大きな影響を与えている。
抑制要因:生鮮食品や自然食品への嗜好の高まり
一部の消費者にとって、冷凍食品は生鮮食品の代替品と考えられており、同市場の大きな抑制要因となっている。消費される1年以上前に加工された食品は栄養価が低いという考え方もあるが、米国食品医薬品局(FDA)や国際食品情報評議会(IFIC)が、冷凍食品の栄養成分について、冷凍食品は生鮮食品と同じくらい栄養価が高い、という声明を出したことで、消費者の認識が変わりつつある。温度が変化する環境で保存されている食品は、栄養素が失われてしまうことがあるが、冷凍食品は一定の低温で保存されているため、必須栄養素が失われることはないとしている。
市場機会:小売業界のデジタル化
市場を牽引している最新のトレンドには、オンラインでの食料品の購入や新しいアプリの導入などがあり、消費者が好みの商品を選ぶのに便利になっている。消費者は利便性と多様性という特徴から、オンラインショッピングに向かう傾向がある。2018年には全人口の25%近くがオンラインの小売チャネルで食品や食料品を購入。インターネットとスマートフォンの普及に伴い、食料品の小売ショッピングは、食品を展示・販売するためのプラットフォームの1つとして台頭している。
課題:発展途上国におけるコールドチェーンインフラの不足の欠如
コールドチェーン・ロジスティクスは、どの国でも冷凍食品の市場シェアを拡大するための不可欠な要素であることが証明されているが、発展途上国では、コールドチェーンのインフラが未だに不足しており、国民に安全な冷凍食品を供給することができない。冷凍食品は賞味期限が長いが、発展途上国ではインフラが整っていないため廃棄されやすく、冷凍食品メーカーにとっては損失となっている。同地域の金融危機による投資不足が、コールドチェーン物流ビジネスの減速の一因となり、冷凍食品市場を抑制している。バングラデシュ、南アフリカ、ミャンマーなどの発展途上国におけるインフラの貧弱さもまた、冷凍食品の輸出入ビジネスに直接影響を与えているが、都市部の消費者の間でインフラへの需要が高まっているため、市場への投資につながっている。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】小麦、大麦に赤かび病 県内全域で多発のおそれ 滋賀県2025年4月22日
-
JA全中教育部・ミライ共創プロジェクト 子育て、災害、農業のチームが事業構想を発表(1)2025年4月22日
-
JA全中教育部・ミライ共創プロジェクト 子育て、災害、農業のチームが事業構想を発表(2)2025年4月22日
-
農産品の輸出減で国内値崩れも 自民党が対策提言へ2025年4月22日
-
備蓄米売却要領改正で小売店がストレス解消?【熊野孝文・米マーケット情報】2025年4月22日
-
新入職員が選果作業を体験 JA熊本市2025年4月22日
-
JA福岡京築のスイートコーン「京築の恵み」特価で販売中 JAタウン2025年4月22日
-
農業×エンタメの新提案!「農機具王」茨城店に「農機具ガチャ自販機」 5月末からは栃木店に移動 リンク2025年4月22日
-
「沸騰する地球で農業はできるのか?」 アクプランタの金CEOが東大で講演2025年4月22日
-
「ホテルークリッシュ豊橋」で春の美食祭り開催 東三河地域の農産物の魅力を発信 サーラ不動産2025年4月22日
-
香川県善通寺市と開発 はだか麦の新品種「善通寺2024」出願公表 農研機構2025年4月22日
-
京都府亀岡市と包括連携協定 食育、農業振興など幅広い分野で連携 東洋ライス2025年4月22日
-
愛媛・八幡浜から産地直送 特別メニューの限定フェア「あふ食堂」などで開催2025年4月22日
-
リサイクル原料の宅配用保冷容器を導入 年間約339トンのプラ削減へ コープデリ2025年4月22日
-
【役員人事】カインズ(4月21日付)2025年4月22日
-
「森林×ACT(アクト)チャレンジ2025」募集開始 林野庁2025年4月22日
-
長年にわたる知財制度の活用と地域貢献で産業財産権制度140周年記念「内閣総理大臣感謝状」 サタケ2025年4月22日
-
本が地域の架け橋に 情報誌『のんびる』5・6月号注文受付開始 パルシステム2025年4月22日
-
能登の稲作再生へ43人派遣 草刈りや田植えなど支援 パルシステム連合会2025年4月22日
-
東急不動産と自然電力 営農型太陽光発電事業の新会社を設立2025年4月22日