「中華・焼肉」は平均上回る 外食産業市場動向調査10月度2020年11月26日
日本フードサービス協会は協会会員社を対象とした外食産業市場動向調査令和2年10月度の集計結果をまとめた。
10月は、コロナの新規感染者数が比較的落ち着き、自粛緩和ムードも出始め、飲食消費回復への支援策等を背景に外食全体の売上は、前年比94.3%となったが、全体平均を上回ったのは麺類を除くFF業態とFR業態の中華・焼肉だけ。特にオンライン予約によるGoto支援策は、事業者が予約サイトに支払う登録料や予約客一人当たり手数料などを差し引いた数値がでるまで、キャッシュフローが好転したか否かの判断は現段階ではできない。
<業態別概況>
ファーストフード業態
■引き続き業種間で回復に差があるが、テイクアウトとデリバリーの需要が堅調な洋風が牽引し、店内飲食も回復していることから、全体売上は101.8%となった。
■「洋風」は、ドライブスルーのテイクアウトやデリバリーが高水準で推移していることに加え、各種キャンペーンにより店内飲食も回復109.1%となった。「和風」は、高単価の季節メニューや新商品等の好調もあり、売上は101.4%。「麺類」は、一部の商業施設立地の店は回復もあり、売上90.9%。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、売上95.9%。「その他」は、「アイスクリーム」が、大型商業施設での回復もあり、緩やかに回復、売上95.3%となった。
ファミリーレストラン業態
■FRは、コロナ新規感染者数の落ち着きにより客足が戻り始め、全体売上は91.3%となった。
売上は「洋風」85.3%、「和風」90.1%、「焼き肉」108.7%。「中華」は、引き続きテイクアウト・デリバリー需要の堅調に加え、店内飲食の回復もあり、売上99.7%とほぼ前年並みとなった。
パブ・居酒屋業態
■飲酒業態は、繁華街立地の苦戦と、法人の大規模宴会が戻らないことなどから、他業態と比べて、明らかに回復が立ち遅れ、業態全体の売上は63.7%、「パブ・ビアホール」は売上53.6%、「居酒屋」は66.2%となった。
ディナーレストラン業態
■ディナーレストランは、地方や観光地立地の店舗で一部回復がみられたが、繁華街立地や法人需要がが多かった店は依然として厳しく、売上は79.6%となった。
喫茶業態
■人出が増えたことで、ターミナル駅周辺や商業施設で活気は戻ったが、依然としてビジネス街立地での客足の戻りが弱く、売上は79.0%にとどまった。
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