JR東日本沿線の湧水を活用し「鉄道わさび」栽培へ 実証開始2020年12月16日
JR東日本の子会社でベンチャーへの出資や協業を推進するJR東日本スタートアップと、日本の湧水資源を活用したわさび栽培の事業化を進めるグリーンインパクトは、JR東日本沿線の湧水を活用して栽培する「鉄道わさび」栽培の実証実験を開始。栽培した「鉄道わさび」の栽培地近辺の飲食店で料理提供や加工・流通についての実証も行う。
鉄道わさびの栽培イメージ
国産のわさびは、気候温暖化に伴うわさび田の水温上昇、干ばつ傾向の深刻化などで、生育環境が年々悪化。この10年ほど、収量は右肩下がりが続いている。一方、国産わさびは世界的な和食ブームもあり世界的に需要が高まっている農作物で、サプリメント等の加工品としても高値で取引されている。
今回は、JR東日本の沿線で豊富に湧き出す湧水を活用して、わさび栽培と流通や加工の実証実験を行うことで、新たな「鉄道わさび」栽培のビジネス化を検証し、わさび栽培を通じた地域の活性化をめざす。
試験栽培時の様子
<実証実験概要>
■GALA湯沢での栽培実証実験
栽培場所:新潟県南魚沼郡湯沢町茅平地区(GALA湯沢駐車場内) ※最寄り駅:ガーラ湯沢駅
実証内容:本わさび(最高級真妻系わさび)の栽培
トンネル湧水はミネラル分も豊富。また、年間を通じて水温も低く、わさび栽培に適している。GALA湯沢スキー場の下を走る上越新幹線のトンネル湧水は駐車場の消雪や、軟水化装置を介して飲用として利用。同実証実験では、そのトンネル湧水を活用して本わさび栽培を実施する。育成が成功したわさびはGALA湯沢スキー場内のレストランでの提供を行い、将来的には「GALAブランドわさび」としてお土産品などとして6次産業化をめざす。
■千葉エリア実証実験
栽培場所:千葉県君津市久留里地区(圓覺寺境内) ※最寄り駅:久留里線久留里駅
実証内容:本わさび、西洋わさびの栽培
伊豆や長野などのわさび産地に比べ、わさび生育の条件としては湧水量や水温等に恵まれていない千葉県でわさび産地化をめざす。県内有数の湧水量を誇る千葉県君津市久留里地区で、わさび生育の実証実験を行う。久留里地区は久留里駅周辺をはじめ、多くの自噴井戸が点在。実証実験を行う圓覺寺境内にも上総掘りで約700メートル掘ったと伝わる自噴井戸があり、この井戸から湧き出る水を使う。あわせてわさびの生育が成功し、収穫できた際にはJR東日本の直営ホテルのホテルファミリーオ館山内のレストラン「BUONO(ボーノ)」で、限定メニューとして販売予定。
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