地ビールで地域活性化 地域おこし協力隊を募集 徳島県美波町2021年1月5日
徳島県海部郡美波町は1月4日、1870年に建設され、町の経済を支えた廻船問屋「谷屋(たんにゃ)」で地ビールを醸造し、起業・運営する地域おこし協力隊(応募者提案型)の募集を始めた。
ビール醸造を行う廻船問屋「谷屋」
今回のプロジェクトで地ビール醸造所になる予定地は、美波町日和佐地区日和佐浦の古い漁村集落の町並みを残す「あわえ」にある廻船問屋「谷屋」。谷家は、恵まれた海・山・川の自然環境を活かし、幕末頃から廻船問屋(海運業)を始め、明治末期まで営んでいた。元禄14年(1701年)生まれの初代は、山間部の相生町(現・那賀町)から来て、天秤棒1本で名を成したという。当時は、整備された道路や車もなく、物流経路は山から切り出した薪等を日和佐川で河口まで運び、船を使って京阪神へ燃料として運搬。京阪神からは食料品、文化や技術をこの地に伝え、現在のまちの形成に寄与した歴史が残っている。
谷屋の家屋は、繁栄した時代に有能な職人を住まわせ建てられたものではないかと言われており、2017年には、「主屋、ミセ、産屋、表門及び塀」が国登録有形文化財に登録された。
2015年に始動した「谷屋活用検討チーム」は、調査や家内の清掃等を含め、全11回にわたり活用方法や運営管理について、神奈川大学など多くの町内関係団体(NPO法人ひわさまちおこし隊、観光ボランティアガイド会等)と地元町内会が参加。2019年年9月には、谷屋活用検討チームを中心に「(仮)日和佐浦まちづくり協議会準備会」をスタートし、谷屋の活用について具体的な協議を月1回のペースで行い、今回募集する主屋東側の離れで地ビールの醸造を行う案が活用案の一つとして提案された。
同プロジェクトの一環として町内の赤松地区でホップの試験栽培を2020年4月から行い、そのホップと同地区の特別栽培米と米麴を使用したライスエール「たんにゃホワイト」を醸造した。
今回の募集では、「谷屋地ビール地域活性化プロジェクト事業提案」として、谷屋主屋東側の離れを対象に、今後の谷屋活用プロジェクト、地ビール地域活性化プロジェクトにつながる先導的提案及び人材を募集する。
![ライスエール「たんにゃホワイト」](https://www.jacom.or.jp/ryutsu/images/nous21010513_2.jpg)
<募集概要>
雇用の条件:美波町地域おこし協力隊として、日和佐浦たんにゃまちづくり協議会にて谷屋の運営管理業務及び地ビール(クラフトビール)の醸造、起業に向け熱意をもって仕事に取り組める人。
◇美波町地域おこし協力隊(美波町会計年度任用職員(パートタイム))
応募資格:
a)政令指定都市またはその近辺都市地域等に在住の満20歳以上40歳未満
b)普通自動車免許を持っている人 等
勤務時間:週5日以内とし、その勤務時間は、1日につき6時間45分を基準としてフレックスタイムで勤務
報酬等:月額16万円(社会保険料等自己負担分含む)
※年単位で昇給有
※年2回(6月12月)の賞与有
物件貸与の仕組み:今回、公募で選定された人に地域おこし協力隊任期(3年)終了後、本物件を有償にて貸与する。
運営と期間:美波町との賃貸借契約期間は、任期終了後10年間とし、契約期間中においては特別な理由がない限り美波町に定住し、ビール醸造、企画運営等を行うこととする。
<応募説明会>
谷屋運営管理、ビール醸造起業事業者及び美波町地域おこし協力隊(応募者提案型)応募説明会
開催日:1月24日
開催時間:13時30分~16時(13時開場)
開催場所:美波町コミュニティホール(徳島県海部郡美波町奥河内字本村20-1、美波町役場横)
内容:募集内容について、質疑応答 等
応募方法:説明会申込フォームまたは電話、メールで申し込む
締切日:1月15日必着
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