11月は新型コロナ感染増で回復遠のく 外食市場2021年1月8日
日本フードサービス協会は、11月の外食産業市場動向調査結果を公表した。同月は新型コロナウイルス新規感染者数の増加を受け、10月からの回復傾向が失速。売り上げはファーストフード(FF)洋風とファミリーレストラン(FR)焼き肉だけが前年を上回り、外食全体では前年比92.2%となった。
業態別ではFFが、「洋風」のテイクアウトとデリバリーが巣ごもり需要のニーズを掴み、全体売り上げを100.9%に伸ばした。「洋風」はドライブスルーやテイクアウト、デリバリーのサービスがさらに充実し、キャンペーンやメディア露出も重なり110.4%と好調を維持。「和風」はテイクアウトもできる高単価の季節メニューが好調だったが、下旬は行動自粛要請等で客足が落ち95.7%。「麺類」は郊外店がテイクアウト強化で健闘したものの、繁華街立地の店は下旬に苦戦し、86.5%と伸び悩んだ。「持ち帰り米飯・回転寿司」は、持ち帰り米飯で宅配代行サービスの導入拡大が奏功し、売り上げは99.8%の前年並み。「その他」では、アイスクリームがファミリー向けテイクアウト商品の好調やクリスマスケーキの先行予約販売などで堅調に推移した一方、カレーはコロナの影響で客数が減少し91.7%となった。
FRはコロナ新規感染者数の増加に伴い、週を追うごとに客足が落ち全体売り上げは89.6%となった。さらに下旬の行動自粛要請や営業時間短縮要請が「洋風」83.5%、「和風」87.8.%、「中華」96.3%。「焼き肉」は各種キャンペーン等で好調を維持した店が牽引し、売り上げは109.4%となった。
「パブ・居酒屋」は行政からの行動自粛や営業時間短縮の要請が売り上げ不振に拍車をかけ、業態全体の売り上げは57.2%、「パブ・ビアホール」は49.4%、「居酒屋」は58.8%と引き続き厳しい状況が続いている。
「ディナーレストラン」は「コロナ第3波」の影響を受け、特にビジネス街や繁華街の夜の時間帯の落ち込みは大きく、売り上げは73.4%となった。「喫茶」は依然としてビジネス街立地での客足の戻りが弱く、売り上げは75.5%だった。
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