丹波山村の鹿で地域振興 産学協同で「タバラーメンプロジェクト」実施2021年3月24日
(株)アットホームサポーターズ(山梨県北都留郡丹波山村)は、狩猟の村、丹波山村のジビエによる地域振興を図るため、「鹿骨ラーメン=タバラーメン」を開発。東京農工大学の学生団体「けものみち」と産学共同で4月26日までクラウドファンディングを実施している。
濃厚な鹿骨と鹿そぼろ、鹿チャーシューがのった「タバラーメン」
「タバラーメンプロジェクト」は、関東で一番小さい村である山梨県丹波山村で野生鳥獣の捕獲、解体、加工、販売をしているタバジビエが、有害駆除で獲られた鹿一頭当たりの有効活用率を上げるため、鹿の肉と骨を使った鹿ラーメン=タバラーメンを開発。そのタバラーメンのプロモーション活動を、東京農工大学で「野生鳥獣の有効活用」をテーマに活動する学生団体「けものみち」が担当する。
害獣の有効活用について多くのジビエ処理施設は、自治体の支援なく持続可能な運用をするのは難しい。中山間地域で持続可能なジビエ産業を営むうえで、タバラーメンは高いポテンシャルがある商材。同社が鹿の有効活用を進めてきた取り組みでは、4年前の丹波山村における鹿1頭当たりの平均利用率は約25%で、それ以外の内臓、皮、骨、頭などの部分は活用されず、鹿1頭の約3/4は産業廃棄物として捨てられていた。この状況を打開するため、皮を山梨の伝統工芸品に、内臓は食用に回せる部位は食用に、それ以外の部位はドッグフードに、頭は角をインテリアとして活用。さらに今回、骨をラーメンにすることで、約70%が有効利用できることになった。タバラーメンは、山間地域で持続可能な産業を確立し、尊い命を余すところなく使い、新たな食のサービスを社会に提供するという3点を実行することができる。
鹿の解体を熱心に学ぶけものみちメンバー
今回の学生団体「けものみち」とのコラボレーション企画では、同社が都内を中心とした狩猟に興味を持つ方に丹波山村の狩猟文化に触れてもらう活動を進める中で、4年前に東京農工大学の「狩り部」と関わったことが始まり。同大の生徒は狩猟について熱心に取り組み、昨年「野生鳥獣の有効活用を推進したい」という強い思いを持った有志で「けものみち」という団体を結成。全国各地にある多くのジビエ処理場の弱点でもあるITを使ったプロモーション活動の支援を行い、全国のジビエ加工処理場の持続可能な運用に取り組んでいる。
同プロジェクトは、鹿を使ったラーメンを売るだけではなく、過疎地域の活性化や、野生鳥獣の有効活用など社会課題の解決に取り組む地域企業と学生達の熱意が込められている。なお、3月27日、4月10日に東京都内でタバラーメンの無料試食会を実施。詳細・申し込みは、以下URLから。
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