産学農共同開発 馬有機堆肥で育てた米で作った日本酒「清酒・勝利馬」新発売2021年6月3日
立命館大学と小西酒造株式会社(兵庫県伊丹市)は、一般社団法人SOFIX農業推進機構(滋賀県草津市)と田渕農場(滋賀県草津市)の協力を得て、競走馬の馬フンから作られた堆肥(馬有機堆肥)で栽培した米を使った「清酒・勝利馬(しょうりうま)」を共同開発。6月1日から小西酒造オンラインショップで予約を受け付けている。
田渕農場の水田(滋賀県草津市)
小西酒造は2013年から同大生命科学部の久保幹教授が考案した土壌診断技術「SOFIX(ソフィックス)」を活用し、競走馬の馬有機堆肥で育てた米を使った環境に優しい日本酒を開発してきた。「SOFIX」は、土の中の微生物の働きを可視化・指標化する技術で、農家の経験と勘が頼りであった有機肥料を使った土づくりを、科学的な指標を持って行い、農作物の品質や生産性を向上させる。
清酒・勝利馬
今回、第二弾となる「清酒・勝利馬」は、「SOFIX土壌認定」でA評価を得た田渕農場の水田で栽培した安心・安全な高品質のコシヒカリを使い、前作よりも芳醇でボディがありながらも味わいのキレの良さが特長のお酒に仕上げている。また、SOFIX技術の活用により有機栽培が普及することは、土壌環境の改善や、世界で問題となっている農地土壌劣化の解決の一助にもなり、「清酒・勝利馬」を美味しく飲むことで、持続可能な農業を応援することにも繋がる。
久保教授は「あまり知られていないが、日本は化学肥料の使用量が多く、EUと比較して残留農薬基準値もゆるい現状がある。有機物と微生物を調和させる技術『SOFIX』による、できるだけ農薬を使わない土づくりを活かした『清酒・勝利馬』を美味しく飲んでいただくことでまたSOFIXが広まれば」と好循環を期待している。
小西酒造の小西新右衛門社長は、「SOFIX技術で肥沃度を高めた土壌で栽培したお米を丹精に磨き上げ、仕込んだ純米大吟醸酒。芳醇な香りとすっきりとした味わいが特徴で、冷やしても温めてお飲みいただいても力強さと余韻を感じられる。このお酒が持続可能な農業の一助となることに期待している」と話している。「超特撰白雪純米大吟醸勝利馬720ML瓶詰化粧箱入」はメーカー参考小売価格3500円(税別)。
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