住民による都道府県別「SDGs指数」1位は鳥取県2021年6月29日
株式会社ブランド総合研究所は、都道府県ごとに住民の幸福度や居住意欲度、悩みや地域の課題、自治体のSDGsへの取り組みの評価などを数値化する調査「第3回地域版SDGs調査2021」を実施。居住している都道府県のSDGsへの取り組みを評価している人ほど、「幸せ」を感じる割合が高いことがわった。
同調査は、5月1日~5日にかけて各都道府県から350人ずつ抽出し計1万6450人を対象にインターネットで実施した。住民視点での地域の持続性に関する課題を明らかにし、将来に向けて持続性を高めるために必要な施策や目標値設定に活用できる調査として行われ、今回が3回目。SDGsの認知度のほか、居住する都道府県のSDGsの取り組みについての評価、社会や環境の持続性につながる行動、幸福度などの持続性と、それらの阻害要因である悩みや地域の課題など、全142項目の指標を徹底的に調査・数値化した。
都道府県・SDGs評価ランキング
調査によると、「(あなたの居住する)都道府県はSDGs達成のために積極的に取り組んでいると思いますか」の設問に、5段階で回答してもらい結果をもとに点数を算出した結果、「SDGs指数」が最も高かったのは鳥取県だった。「よく取り組んでいる」が4.8%、「少し取り組んでいる」が26.5%と、およそ3割以上が同県の取り組みを評価した。2位の石川県は「よく取り組んでいる」が5.4%と鳥取県より多かったが、「少し取り組んでいる」が22.3%で、評価指数はわずかに下回った。
47都道府県の平均では「よく取り組んでいる」の回答は3.1%、「少し取り組んでいる」は16.7%で合計は19.8%。一方で「全く取り組んでいない」14.4%と「あまり取り組んでいない」14.1%の合計は28.5%と、SDGsへの取り組みについて否定的な意見多く、地域の取り組みの理解は十分に進んでいないと言える。
住民に対し「(あなたの居住する)都道府県はSDGs達成のために積極的に取り組んでいると思いますか」の設問では、「よく取り組んでいる」と答えた人のうち70%以上が「とても幸せ」と回答。これは「少し取り組んでいる」と答えた36.6%の約2倍にのぼった。
また、環境や社会の持続につながる行動について「あなたが普段の生活の中で、意識して取り組んでいるものがあればいくつでもお選びください」の設問に、「地産地消」「節電・省エネ」「寄付・募金」など、消費、環境、社会のそれぞれの分野における行動(計20項目)の中から、実際に行動しているものを選んでもらった。その結果、20の行動の平均が最も高く、社会や環境などの持続につながる行動をとる人が最も多いのは鳥取県となった。
なお、消費に関する項目で持続的な行動をとっている人が最も多いのは宮崎県。また、環境に関する行動では山梨県、社会に関する行動では島根県が最も高かった。ちなみに、鳥取県はこの3つの分野いずれも2位。具体的な行動の中で実行している人が最も多かったのは「エコバッグ」で55.0%、続いて「ゴミの分別」で52.9%、「節電・省エネ」が45.0%など環境行動が上位を占めた。
さらに、環境や社会の持続につながる「地産地消」「節電・省エネ」「寄付・募金」など社会や環境の持続につながる20の行動の中で、取り組んでいるものを選んでもらったところ、6つ以上選んだ人の38%が「とても幸せ」と回答。一方、一つも「していない」人が「とても幸せ」と答えた割合は19%で6個以上の人の約半分の割合にとどまった。SDGsに関連する環境や社会の持続性につながるような行動を多くとっている人の方が、幸福度を感じると言えそうだ。
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