改定Vitrigel-EIT法がOECDテストガイドラインに収載 農研機構2021年8月20日
農研機構が国立医薬品食品衛生研究所、関東化学株式会社と共同で開発した、動物を使わずに被験物質の眼に対する刺激性を判定する試験法「Vitrgel-EIT法」の適用範囲を拡大した改定版が6月14日、経済協力開発機構(OECD)の定めた統一的な試験法に収載された。
化粧品や医薬品などを開発する際には、原料のヒトに対する安全性を確認する必要がある。こうした「安全性試験」の多くは実験動物を用いて実施されてきたが、近年は実験動物の代わりにヒト細胞などを利用する動物実験代替法が世界的に推進されている。特に、化粧品の原料には粉末顔料やロウ類など多くの固体物質があるが、細胞生存率を指標とした過去の試験法では1日以上かけて試験を実施する必要があった。
2019年にOECDテストガイドラインに収載されたVitrigel-EIT法では、固体物質と2.5(w/v)%となるように培養液と混合した被験物質調製液のpHが5以下の液体物質は適用範囲から除外。その後、成分が分離しやすい被験物質調製液は偽判定を招く傾向にあることが分かってきたため、眼刺激性の本試験を行う前に、被験物質調製液の溶状を分光光度計で判定する予試験を考案した。
今回、この予試験によって被験物質調製液が相分離しにくいと判定された物質は、液体物質のみならず固体物質でも眼刺激性を正確に予測できることを実証することで、Vitrigel-EIT法の改定に成功。今後、国内外で安全性の高い化粧品等の原料開発に活用されると期待される。
重要な記事
最新の記事
-
【注意報】水稲の斑点米カメムシ類 県内全域で多発のおそれ 山口県2025年7月8日
-
なぜ米がないのか? なぜ誰も怒らないのか? 令和の米騒動を考える2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【立憲民主党】「食農支払」で農地と農業者を守る 野田佳彦代表2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【自由民主党】別枠予算で農業を成長産業に 宮下一郎総合農林政策調査会長2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【日本共産党】価格保障・所得補償で家族農業守る 田村貴昭衆議院議員2025年7月8日
-
2025参院選 各党に聞く「米・農政・JA」 【れいわ新選組】農業予算倍増で所得補償・備蓄増を やはた愛議員2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】集落と農地 地域の要 営農事業部門・広島市農協組合長、広島県農協中央会会長 吉川清二氏2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】若者を育てる農協に 営農事業部門・北海道農協中央会前会長、常呂町農協前会長 小野寺俊幸氏2025年7月8日
-
小泉農相 随契米放出に「政策効果」 市場落ち着けば備蓄水準戻す2025年7月8日
-
トランプ政権の移民摘発 収穫できず腐る野菜「農家に大きな打撃」2025年7月8日
-
【第46回農協人文化賞】常に農協、農家のため 営農事業部門・全農鳥取県本部上席主管 尾崎博章氏2025年7月8日
-
150年間受渡し不履行がなかった堂島米市場【熊野孝文・米マーケット情報】2025年7月8日
-
2025参院選・各党の農政公約まとめ2025年7月8日
-
米価 6週連続低下 3600円台に2025年7月8日
-
【JA人事】JA秋田しんせい(秋田県)佐藤茂良組合長を再任(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JA北九(福岡県) 新組合長に織田孝文氏(6月27日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAかながわ西湘(神奈川県)天野信一組合長を再任(6月26日)2025年7月8日
-
【JA人事】JAえひめ中央(愛媛県)新理事長に武市佳久氏(6月24日)2025年7月8日
-
宇都宮市に刈払機を寄贈 みずほの自然の森公園へ感謝と地域貢献の一環 JA全農とちぎ2025年7月8日
-
岡山の農業を楽しく学ぶ 夏休み特別企画「食の学校2025」 JA全農おかやま2025年7月8日