コロナ禍で「お店で飲酒する機会」減は78.9% 「飲酒機会の増減」実態調査2021年8月31日
外食市場に関する調査・研究機関「ホットペッパーグルメ外食総研」は8月30日、コロナ禍における外食での飲酒機会の増減とその理由についてアンケートの結果を発表。コロナ禍で店で飲酒する機会が減った人は78.9%で、消費者側の「誘う・誘われる」意識と行動が機会増減に大きな影響を及ぼしている。
同調査は6月1日~10日、首都圏、関西圏、東海圏に住むモニターにメールを配信して行われ、有効回答数は9851件。調査では、コロナ禍での飲酒機会の増減を調べるにあたり、まず2020年3月以前となるコロナ禍以前の飲酒状況を聞いたところ、飲酒者・計は68.3%だった。飲酒者の飲酒頻度は「毎日」から「週1回程度未満」まで分散しており、圏域別では、首都圏で飲酒者・計が70.8%と3圏域中最も多く、東海圏では飲酒者・計が62.0%と3圏域中最も少なかった。また、性年代別では、60代男性で飲酒者・計が最も多く81.4%。頻度についても「毎日」との回答が32.1%と突出している。一方、30代女性では飲酒者・計が58.4%と最も少なく、「体質上飲めるが、健康上以外の理由で飲んでいなかった」との回答が22.5%と多かった。
コロナ禍で「お店で飲酒する機会」が減った人は78.9%
コロナ禍による「お店で飲酒する機会」の変化を聞くと、「減った・計」が78.9%にのぼり、「増えた・計」1.9%を大幅に上回った。圏域別では、首都圏で「減った・計」が80.3%と最も多かった。性年代別では、60代男性で「減った・計」が87.6%と最も多かった。一方、「減った・計」が73.2%と最も少なかった20代男性で、「増えた・計」が5.0%と最も多かった。コロナ禍以前に飲酒者が最も多かった60代男性でお店での飲酒機会の減少幅が大きい一方、男性では最も飲酒者が少なかった20代男性で減少幅が小さく、むしろ店での飲酒機会が増加している人が全性年代のなかで最多という結果になった。
飲酒を伴う外食の割合も外食全体と同様に減少傾向
「お店で飲酒する機会」の減少と同様に、「夕方以降の外食」における、飲酒を伴う外食の割合も減少傾向。全体では「減った・計」が67.2%と、「増えた・計」の4.5%を大幅に上回った。性年代別でも、「お店で飲酒する機会」と同様の傾向がみられ、「減った・計」の最多は60代男性で72.7%、最少は20代男性で56.2%。20代男性では「増えた・計」が12.9%と全性年代のなかで唯一の2桁だった。
「飲酒を伴う外食」最多は「コロナ禍では飲みに誘うべきでない」
「夕方以降の飲酒を伴う外食」についての状況や考え方を聞くと、あてはまると回答された上位3回答は、「コロナ禍で人を飲みに誘うべきでないと思う」が48.1%。「お店が時短営業・休業していて、そもそもお店に行ける機会が減った」が41.2%、「コロナ禍で人から飲みに誘われる機会が減った」が38.2%で、コロナ禍での「誘わない・誘われない」ことへの影響の大きさが伺える。
「お店で酒類が提供されなくなったことの影響を受けた」が飲酒者中でも24.8%だったことからも、提供の有無より消費者側の意識・行動がより外食での飲酒機会の減少の背景にあると考えられる。なお、飲酒者以外では飲酒者に比べて回答割合の少ない選択肢が多かったなかで、「家族や同居人に感染を広げるリスクが心配である」(27.4%)や「自分が飲みたいと思わない時に無理に飲まなくてもよい社会風潮になった」(16.9%)などの選択肢で飲酒者の回答に比べ比較的割合が多くなっている。
酒の代わりに飲むようになったのは「お茶類」
コロナ禍前の飲酒者に、コロナ禍以降、外食に際して、お酒の代わりに新たに飲むようになった有料のノンアルコールドリンクを聞いた。「新たに飲むようになった有料のノンアルコールドリンクはない」が49.7%とほぼ半分の割合を占めたが、新たに飲まれるようになったノンアルコールドリンクのトップ3は1位が「お茶類」(15.2%)。続いて、「ノンアルコールビール」(13.2%)、「コーヒー」(12.1%)という結果だった。20代の男女では、他の性年代よりも「お茶類」「炭酸飲料(炭酸水を除く)」「ジュース類(炭酸飲料を除く)」が多かった。
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