無印良品が一般規格から外れた「不揃いりんご」発売 協力農園と販売店舗を拡大2021年12月9日
無印良品を展開する良品計画は12月10日、生産工程を見直して削減できる作業を省き、見た目にキズやシミ、色ムラがあってもおいしさは変わらない「不揃いりんご」を、全国の無印良品の限定127店舗で発売する。
同社の「不揃いりんご」の取り組みは、色・サイズなど見た目で「規格外」にされるものが多い中、あえて生のまま販売することで、大切なのは見た目ではないことを伝えるために開始。食品ロスの削減につなげ、新しい農業の未来をつくりことをめざしている。
2019年にスタートしたこの取り組みは今年で3年目。おいしいりんご作りにこだわりながら、農業人口の減少や生産者の高齢化が進む中、生産者とアイデアを出し合い、これまで当たり前にしていた作業でも削減できるものは可能な限り省く取り組みを進めてきた。
当初は「軸が無い」、「キズ、シミ、色ムラがある」などの理由で一般の規格から外れてしまう(規格外)りんごの販売から始まり、2年目は、生産工程を見直し、「赤い色をつける」「外観で選別する」「サイズを細かく分ける」など削減可能な3つの作業を省く段階に発展。3年目となる今年は、生産工程をもう一度見直し、葉の剪定作業を取り入れることにより、りんごに日が当たるよう工夫した。削減できる作業を省くだけでなく、必要な作業は残す、取り入れるなど、改善を図っている。
この活動理念に賛同する生産農園として、これまで青森県弘前市の成田農園と連携し取り組んできたが、2年目は同園との連携を続けながら、生産工程を見直して削減できる作業の省略を図り、販売総量は前年比約3倍に拡大。今年は、食と農の未来に対して危機感を感じていた弘前市の對馬農園と齋藤農園が活動に加わった。
生産者のネットワークが3農園に増え、販売数量も昨年比で2倍に拡大する。これにともない、販売エリアも1年目の全国30店舗から今年は、127店舗に拡大して展開する。「不揃いりんご(サンふじ)」は1個120~150円(税込)。
「不揃いりんご」の取り組みに参加する弘前市の生産農家
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