生の鶏肉の市場規模 2028年に2961億5051万米ドル到達予測2021年12月10日
グローバルインフォメーションは12月7日、市場調査レポート「生鶏肉の世界市場予測(2028年まで): COVID-19の影響と市場分析(種類・流通チャネル・地域別)」(The Insight Partners)を発売した。
同レポートによると、生の鶏肉の市場規模は、2021年の2324億8941万米ドルから年平均成長率(CAGR)3.5%で成長し、2028年には2961億5051万米ドルに達すると予測している。
鶏肉は、タンパク質消化吸収率補正アミノ酸スコア(PDCAAS)で評価の高い食品で、消化が良く、肉類の中では最も低価格。9種類の必須アミノ酸がすべて含まれた鶏肉のたんぱく質を進んで摂取する消費者が急増していることも、生の鶏肉市場の成長を促進する要因となっている。
生の鶏肉市場は、地域別で、2020年はアジア太平洋地域が最大シェアを占めており、今後も著しい成長を遂げると予測される。これは、急速な人口増加、著しい経済発展、人々の消費能力の急増、食品・飲料産業の成長に起因。アジア太平洋地域は、生の鶏肉の需要が高いため、加工業者にとっても有利な市場であり、加工品は比較的手頃な価格で提供されている。
新型コロナウイルスの生の鶏肉市場への影響
新型コロナウイルスの影響は、2020年に食肉生産、食肉価格、サプライチェーンに打撃を与えた。ロックダウンの発動、労働力の減少、輸送の制限、国内および世界の輸出に関する法律の変更により、生の鶏肉の生産と加工に新たな課題が生じ、150万人の小規模農家を雇用している養鶏業が大きな打撃を受けた。
Frontiers Media S.A.によると、2020年4月には、労働者の間でSARS-CoV-2の感染が加速したため、食肉加工施設が閉鎖。また、東アジアフォーラムによると、世界の食肉消費量の約25%を占める中国がウイルスの発生源となったことで、中国では動物由来の食品に対する需要が途絶え、外食による肉の消費も減った。一方、平均所得や都市部の人口が急増していることから、鶏肉の需要は今後安定的に増加し、消費量も回復すると考えられる。
世界の生の鶏肉市場における主な企業は、Amick Farms、Foster Farms、JBS S.A.、Koch Foods、Mountaire Farms、Perdue Farms、PILGRIM'S、Sanderson Farms、Tyson Foods、Wayne Farmsなど。各メーカーは、製品開発、工場の拡張、M&Aなどの戦略を採用して、拠点を拡大し、エンドユーザーからの高まる需要に対応している。
健康志向の高まりを受け、消費者は豊富な栄養成分、特にたんぱく質を含む食品の摂取にシフト。たんぱく質を多く含む食品を消費する人が増えていることが、生の鶏肉市場の成長を促している。
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