米ぬか発酵物含有食品の摂取で腹部脂肪に減少効果を確認 丸善製薬2021年12月22日
食品、化粧品、医薬品や医薬部外品の原料を製造する丸善製薬(広島県尾道市)は、米ぬかを発酵させることで、3-(4-hydroxy-3-methoxyphenyl)propionic acid(HMPA)を含む食品製剤(米ぬか発酵物)を開発し、腹部の脂肪を減少させる効果があることを明らかにした。
HMPAは、クルクミン、オリザノール、ヘスペリジンなどのポリフェノールを摂取したときの代謝産物として報告されており、様々な研究から健康作用の分子実態であることが示唆されている。
HMPAを含む米ぬか発酵物の摂取によるヒト腹部脂肪に及ぼす影響について検証するため、年齢20歳以上65歳未満の健康な日本人男性を対象に、米ぬか発酵物100mgを含む食品を12週間継続摂取させた「ランダム化二重盲検プラセボ対照並行群間比較試験」を実施。その結果、米ぬか発酵物100mgを含む食品を摂取することで、対照食品と比較して12週間継続摂取により腹部脂肪面積の有意な低下が認められた。
また、米ぬか発酵物含有食品の安全性についても評価。問診、身体計測、生理学的検査、血液検査、尿検査、生活日誌による結果をもとに、試験責任医師により安全性の評価が行われた。その結果、副作用は認められず、試験食品との因果関係が認められる有害事象も確認されなかった。また、血液学検査、血液生化学検査においても、安全性について考慮すべき変化は認められなかった。
同試験では問題となる所見・有害事象は認められず、米ぬか発酵物含有食品の12週間継続摂取による安全性に問題はないと考えられる。
この結果から、機能性関与成分HMPAを含む米ぬか発酵物を摂取することによる腹部の脂肪低減効果が示唆。また、機能性関与成分HMPAを含む米ぬか発酵物の長期摂取における安全性に問題がないことが示された。この結果は、査読付き論文「薬理と治療」に掲載された。なお、同研究は経済産業省戦略的基盤技術高度化支援事業費JPJ005698の助成により実施された。
米ぬか発酵物100mgを含む食品を摂取することで、腹部脂肪面積の低下が認められた
重要な記事
最新の記事
-
シンとんぼ(132)-改正食料・農業・農村基本法(18)-2025年3月8日
-
みどり戦略対策に向けたIPM防除の実践(49)【防除学習帖】第288回2025年3月8日
-
農薬の正しい使い方(22)【今さら聞けない営農情報】第288回2025年3月8日
-
魚沼コシで目標販売価格2.8万~3.3万円 JA魚沼、生産者集会で示す 農家から歓迎と激励2025年3月7日
-
日本人と餅【酒井惇一・昔の農村・今の世の中】第331回2025年3月7日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】「コメ騒動」の原因と展望~再整理2025年3月7日
-
(425)世界の農業をめぐる大変化(過去60年)【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年3月7日
-
ラワンぶきのふきのとうから生まれた焼酎 JAあしょろ(北海道)2025年3月7日
-
寒暖差が育んだトマトのおいしさ凝縮 JA愛知東(愛知)2025年3月7日
-
給付還元利率 3年連続引き上げ 「制度」0.02%上げ0.95%に JA全国共済会2025年3月7日
-
「とやまGAP推進大会」に関係者約70人が参加 JA全農とやま2025年3月7日
-
新潟県産チューリップ出荷最盛期を前に「目合わせ会」 JA全農にいがた2025年3月7日
-
新潟空港で春の花と「越後姫」の紹介展示 JA全農にいがた、新潟市2025年3月7日
-
第1回ひるがの高原だいこん杯 だいこんを使った簡単レシピコンテスト JA全農岐阜2025年3月7日
-
令和7年度は事業開拓と業務効率化を推進 日本穀物検定協会2025年3月7日
-
【スマート農業の風】(12)ドローン散布とデータ農業2025年3月7日
-
小麦ブランの成分 免疫に働きかける新機能を発見 農研機構×日清製粉2025年3月7日
-
フードロス削減へ 乾燥野菜「野菜を食べる」シリーズ発売 農業総研×NTTアグリ2025年3月7日
-
外食市場調査1月度市場規模は3066億円2019年比94.6% コロナ禍以降で最も回復2025年3月7日
-
45年超の長期連用試験から畑地土壌炭素貯留効果を解明 国際農研2025年3月7日