2020年度の酒類市場は前年度比7.9%減 2021年度も回復見込めず 矢野経済研究所2021年12月28日
矢野経済研究所は、国内の酒類市場について、酒類カテゴリー別の動向、流通ルート別の動向、参入企業の動向を調査。2020年度の酒類市場は前年度比7.9%減の3兆2050億円と大幅減で、2021年度も回復は見込めないとしている。
同調査は9月~11月、酒類メーカー、酒類卸、関連企業等を対象に、同社専門研究員による直接面談などで行われた。
2020年度の酒類市場はメーカー出荷金額ベースで、前年度比92.1%の3兆2050億円と大きく縮小。販売チャネル別にみると、新型コロナウイルスの感染拡大により業務用チャネルが未曽有の苦境に陥る一方、外出自粛などによる巣ごもり需要により家庭内消費が増加したことで、家庭用チャネルについては好調だった。
2021年度においてもコロナ禍の影響は依然残っており、東京など大都市圏では多くの期間で飲食店の時短営業や酒類販売の自粛が続いたことからも、2021年度の酒類市場は同98.2%の3兆1470億円を見込み。市場規模が大きく縮小した前年度の実績を上回れないほど市場の回復が遅れる見通し。
酒税改正によるビールの減税と新ジャンルの増税
2020年10月にビール類などの酒税改正が実施された。ビール類は2026年までに段階的に酒税が一本化されるが、一回目の改正が行われ、350ml当たり、ビールは7円の減税、発泡酒は据え置き、新ジャンルは約10円の増税となった。これにより、ビールは業務用チャネルが激減したが、巣ごもり需要や減税の効果もあり、家庭用チャネル向けが多い缶製品は各社の主力ブランドを中心に好調な動きが目立ち、2020年10月以降は前年同期比でプラスとなったメーカーも多い。一方、増税となった新ジャンルは2020年10月以降販売は低迷し、2021年に入ってもその傾向は続いている。
2021年度の酒類市場は、前年度比98.2%の3兆1470億円と前年度実績を下回る見込みで、市場が回復基調に戻るのは2022年度からになると予測。ワクチン接種が進み、緊急事態宣言が解除され、今後さまざまな条件付きで酒類の提供が可能となる見込みで、2020年度以前の規模に回復していく見通しとなる。
重要な記事
最新の記事
-
学校教育に未来を託す【小松泰信・地方の眼力】2024年11月27日
-
「いい肉の日」契機に和牛消費喚起キャンペーン なかやまきんに君が「和牛応援団長」就任 JA全農2024年11月27日
-
国産トウモロコシで育った仙台牛、12月発売 専門家も肉質を評価 JA古川2024年11月27日
-
【TAC部門】全農会長賞 山本『甘助』が担い手の負担を軽減!!2024年11月27日
-
【JA部門】優秀賞 TAC間のコミュニケーション強化で担い手支援 JAレーク滋賀2024年11月27日
-
「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」優良事例30地区を決定 農水省2024年11月27日
-
「ディスカバー農山漁村(むら)の宝」北海道から3地区を選定 農水省2024年11月27日
-
藤原紀香の『ゆる飲み』但馬の特産品「岩津ねぎ」を収穫 JAタウン2024年11月27日
-
伊藤園と共同開発「ニッポンエール メロン&ミルク」冬期限定発売 JA全農2024年11月27日
-
あぐラボ スマート農業展示会で「JAサイネージ」出品2024年11月27日
-
JA全農たまごの洋菓子店「TAMAGO COCCO」たまご尽くしのスイーツ3種を新発売2024年11月27日
-
国内最大規模となる150MWの太陽光バーチャルPPAに関する基本合意契約を締結 ヤンマーと三井住友SMFL2024年11月27日
-
牛乳・乳製品の楽しみ方グランプリ「Milk Creative Award by 土日ミルク」最優秀賞を発表 Jミルク2024年11月27日
-
【人事異動】全酪連(11月26日付)2024年11月27日
-
「食べチョクコンシェルジュ」生産者と消費者のマッチング方法で特許取得 ビビッドガーデン2024年11月27日
-
「7才の交通安全プロジェクト」全国の小学校などに横断旗を寄贈 こくみん共済coop×コープ共済連2024年11月27日
-
ENEOSと乳用牛及び肉用牛を対象とするGHG排出量の削減に向けた協業を開始 デザミス2024年11月27日
-
北海道えりも産昆布をカレーや春巻きで堪能 職員向け料理教室開催 パルシステム連合会2024年11月27日
-
自主的な市民活動を応援「くらし活動助成基金」贈呈式開催 パルシステム茨城 栃木2024年11月27日
-
益子町と包括連携協定締結 持続可能な農業を推進 bioEgg2024年11月27日