売上は2019年同月比12.0%減 外食・中食2021年11月の市場動向2022年1月13日
外食・中食市場情報サービス「CREST」を提供するエヌピーディー・ジャパンは1月12日、外食・中食市場2021年11月の動向分析レポートを公表した。同市場は、2019年11月比で売上が12.0%減り、前月と同水準。出前の11月の売上が2019年同月比で82%増とプラス成長が続いている。
外食・中食市場全体の2021年11月の2019年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が12.0%減少、客数(食機会数)が9.7%減少。感染拡大による影響のピークは、2020年4月で市場規模前年同月比41.9%減だった。2020年10月には8.9%減まで回復したが、その後の感染拡大で再び悪化。2021年は1月26.3%減、2月24.4%減、3月21.9%減、4月23.7%減、5月26.3%減、6月は27.6%減、7月は19.9%とやや改善したものの、8月は感染が急拡大して27.3%減と再び悪化。9月は酒類提供自粛で客単価が下がり、28.8%減とさらに悪化した。10月は全都道府県で緊急事態宣言が解除され12.1%減、さらに10/25に時短営業解除(一部制限有)された後の11月も12.0%減と同程度となり、前年同期と同水準まで回復した。
業態別・利用形態別の11月の売上2019年同月比では、外食・中食全体のイートインは24.1%減で、大きく回復した前月よりさらに改善した(前月比3.1ポイント増)。業態別では、FF+セルフカフェのイートインは同30%減、ファミレスのイートインは同21%減、居酒屋のイートインは同44%減、その他のフルサービスレストランのイートインは同20%減。テイクアウト・出前は、FF+セルフカフェで同60%増と21カ月連続のプラス成長だった。
外食業態計(レストラン計)の売上で2019年同月比の利用形態別では、出前(デリバリー)の大幅増が続いている。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増だが、その後も2ケタ増が続いた。特に2021年2月(132%増)、同5月(159%増)、同7月(181%増)、さらに同9月も109%と伸びが大きく、3ケタ増となった。10月は77%増、11月は82%増で緊急事態宣言が解除された後も堅調に伸びている。
エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストの東さやか氏は、今後の展望について「年明け1月以降は、感染力の高いオミクロン株で新規感染者数は急増し、地域により時短など営業自粛制限なども始まったため、今後回復は鈍くなることが予想される。また、コロナ禍におけるデリバリー、テイクアウト増加のトレンドは継続が見込まれ、少人数の友人とのホームパーティー需要は商機の1つになると考えられる。イートインについては、おひとり様向けの施策、家族連れには外食の楽しみを提供できるサービス施策が有効」と分析している。
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