PCR法でソメイヨシノ開花予測技術を開発 つぼみから開花まで遺伝子のはたらきを解析2022年2月22日
かずさDNA研究所、島根大学、京都府立大学は共同で、サクラを代表する人気品種のソメイヨシノで遺伝子発現に基づいた開花予測技術を開発。遺伝子の発現をPCR法で解析することにより、ソメイヨシノの開花時期を予測できるようになった。
三者の共同研究では、それぞれに植栽されているソメイヨシノを用いて、つぼみの転写産物の経時変化を解析し、開花に向けて形態的変化に寄与していると考えられる関連遺伝子を網羅的に明らかにした。
開花の1か月前までは、器官発達に関わる遺伝子がはたらいていることがわかり、その後、開花2~3週間前までには、細胞壁の構築や伸展または分解に関係する遺伝子とともに、糖の代謝や、細胞への無機物質、アミノ酸と水などの輸送に関する遺伝子が順々にはたらいていく。さらに、おしべやめしべの発達に関する遺伝子がはたらくことがわかり、開花後には、外部刺激に対する遺伝子や細胞間の連絡に関する遺伝子も追いかけるようにはたらき始める。いずれの遺伝子も、花器官の組織や細胞の劇的な肥大、花柄の伸長成長、鱗片脱離などの形態変化との関係性が考えられた。
年次や場所に関わらず、開花の10~20日前および0~10日前に特徴的に発現量が増加する遺伝子(CBFbとCBFg)を、それぞれ開花予測遺伝子として、恒常的に発現する遺伝子CBFrを比較対象(コントロールとして選抜。そして、ハンディタイプの解析装置を利用したリアルタイムPCR法によりこれらの遺伝子の発現量を測定し、各遺伝子の発現量を統計的に処理した結果、開花日が予測できるようになった。
この技術は、同じバラ科のナシやモモをはじめとする、さまざまな果樹の開花予測への応用が可能。
同研究成果は、国際学術雑誌『FrontiersinPlantScience』で、1月26日にオンライン公開された。また、3月17日~23日に開かれる園芸学会令和4年度春季大会(オンライン)で発表される。
ソメイヨシノの萌芽から開花の時期に発現する遺伝子群とその発現量の変化
重要な記事
最新の記事
-
JAしれとこ斜里と連携 冷凍食品に本格参入 カルビー2025年1月24日
-
パーパスを実現する「地域」と「差別化」の意味 静岡で第4セッション【全中・JA経営ビジョンセミナー】(1)2025年1月24日
-
パーパスを実現する「地域」と「差別化」の意味 静岡で第4セッション【全中・JA経営ビジョンセミナー】(2)2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(4)私のやる気は無限大 JA・地域・女性会の仲間と共に 和歌山県 JA紀州女性会 椎崎ひろ子さん2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(5)人と人とをつなぐ架橋~フレッシュ16いつまでも~ 愛媛県 JA越智今治女性部 德丸和江さん2025年1月24日
-
【JA女性組織活動体験発表】(6)仲間との絆を次世代につなげよう 熊本県 JAやつしろ女性部 山住久美子さん2025年1月24日
-
【鈴木宣弘:食料・農業問題 本質と裏側】サツマイモを消せば世論が収まると考えたお粗末さ2025年1月24日
-
TNFDの環境開示は何から始めるか 農林中金と八千代エンジニヤリングがセミナー2025年1月24日
-
JPIセミナー 農産物の環境負荷低減の見える化とJ-クレジット制度 今後の方向性を解説2025年1月24日
-
鳥インフル 米アラバマ州など3州からの生きた家きん、家きん肉等 輸入を一時停止 農水省2025年1月24日
-
「農山漁村」経済・生活環境プラットフォーム 設立記念シンポジウム開催 農水省2025年1月24日
-
(419)芸能アイドルと「卒論」【三石誠司・グローバルとローカル:世界は今】2025年1月24日
-
福岡県産ブランドキウイフルーツ「博多甘熟娘」フェア 24日から開催 JA全農2025年1月24日
-
ブルボン×ニッポンエール「フェットチーネグミPREMIUM長野県産ぶどう三姉妹味」新発売 JA全農2025年1月24日
-
JAしれとこ斜里と原料ばれいしょの安定調達で連携 カルビーグループ2025年1月24日
-
「一村逸品大賞」受賞商品集めた特設ページ開設 JAタウン2025年1月24日
-
「素直な、おかか。かき醤油」 新発売 マルトモ2025年1月24日
-
福岡「多の津物流センター」リニューアルオープン グリーンコープ共同体2025年1月24日
-
乳成分不使用植物生まれの「豆乳生まれのカルピス」3月4日発売 アサヒ飲料2025年1月24日
-
大分県オリジナルいちご「ベリーツ」を堪能できるフェア 東京・京都で開催2025年1月24日