1月の外食・中食売上は2019年同月比15.5%減 最新外食・中食レポート2022年3月10日
外食・中食市場情報サービス『CREST』を提供するエヌピーディー・ジャパンは3月9日、外食・中食市場2022年1月の動向分析レポートを公表。1月の外食・中食市場は、2019年1月比で売上が15.5%減り、回復が後退。出前は、1月の売上が2019年同月比で106%増とプラス成長が続いている。
外食・中食市場全体で1月の2019年同月比(図表1)をみると、売上(金額市場規模)が15.5%減り、客数(食機会数)が13.1%減少。新型コロナウイルスによる影響のピークは、2020年4月で市場規模前年同月比41.9%減だった。2020年10月には8.9%減まで回復したが、その後の感染拡大で再び悪化した。2021年は1月26.3%減、2月24.4%減、3月21.9%減、4月23.7%減、5月26.3%減、6月は27.6%減、7月は19.9%とやや改善。しかし、8月は感染が急拡大して27.3%減と再び悪化し、9月は酒類提供自粛で客単価が下がり、28.8%減とさらに悪化した。
10月に全都道府県で緊急事態宣言が解除され12.1%減、11月12.0%減、12月10.7%減と横ばい。年明け後、オミクロン株による感染急拡大で、1月末までにまん延防止等重点措置が34都道府県下に適用となり、1月は15.3%減と回復が後退した。
全業態計イートインは34.0%減で、前月より7.0ポイント減
業態別・利用形態別の1月の売上2019年同月比は、外食・中食全体のイートインは34.0%減で、前月より7ポイント減。業態別では、ファストフード(FF)+セルフカフェのイートインは同21%減、ファミレスのイートインは同29%減、居酒屋のイートインは同61%減、その他のフルサービスレストランのイートインは同35%減だった。テイクアウト・出前は、引き続きFF+セルフカフェが好調で同52%増、その他フルサービスでは同38%増と増えた。
出前(デリバリー)は106%増で、プラス成長が続く
外食業態計(レストラン計)の売上2019年同月比の利用形態ごとでは、出前(デリバリー)の大幅増が続いている。デリバリー増加のピークは2020年5月の204%増だが、その後も2ケタ増が続いた。特に2021年2月(132%増)、同5月(159%増)、同7月(181%増)、さらに同9月も109%と伸びが大きく、今月(2022年1月)も106%と3ケタ増となった。
エヌピーディー・ジャパン フードサービスシニアアナリストの東さやか氏は今後の展望について、「4月の新年度開始からGWに向けての消費喚起がキーになると考えられる。また、コロナ禍におけるデリバリー、テイクアウト増加のトレンドは継続が見込まれる。少人数の友人とのホームパーティー需要は商機のひとつになると考えられ、近場での娯楽・レジャーを取りこみも回復のきっかけとなる。イートインについては、おひとり様向けの施策、家族連れには外食の楽しみを提供できるサービス施策が有効」とコメントしている。
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