2月の穀物類の輸入額が54%増 ウクライナ情勢悪化など影響2022年3月18日
財務省が公表した2月の貿易統計速報によると、食料品の輸入額は前年同月比で28.9%増えて6000億円に上り、特に小麦や大豆などの穀物類は53.9%増えて約950億円に上ったことがわかった。ウクライナ情勢の悪化による小麦などの価格高騰の影響とみられ、今後も高い水準が続く可能性がある。全品目を合わせた輸入額は、原油や液化天然ガスなどが大幅に増えたため、2月としては過去最高の7兆8500億円に達した。
3月16日に公表された貿易統計速報(2月分)によると、全体の輸出額は7兆1901億円(前年同月比19.1%増)、輸入額は7兆8583億円(同34.0%増)で、6683億円の赤字となった。赤字は7か月連続で、原油や液化天然ガスなど資源価格の高騰が輸入額を押し上げた。
このうち食料品の輸入額は6000億円に上り、前年同月比で28.9%増加した。特に小麦や大豆などの穀物類は、数量ベースでは1.2%の増加にとどまったが、単価が高騰したため輸入額は952億円に上り、前年同月比で53.9%増となった。ウクライナ情勢の悪化による小麦価格の高騰などの影響とみられ、食料品の輸入額を押し上げる形となった。肉類の輸入額は1263億円で前年同月比で29.9%増、魚介類は1157億円で20.3%増、果実は419億円で28.6%増だった。
穀物類の輸入状況を国や地域別でみると、大半を占める米国が557億円で前年同月比で54.9%増。アジアが88億円で36.9%増、ASEANが50億円で71.6%増、EUが41億円で14.8%増だった。
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