鳥栖工場に精米・パックごはん設備を導入 供給体制を強化 アイリスオーヤマ2022年3月23日
アイリスオーヤマは、農林水産省が推進する「コメ海外市場拡大戦略プロジェクト」に参画し、鳥栖工場の一部を改修して精米・パックごはん設備を導入。同工場で生産した商品は、国内販売およASEAN諸国への輸出を予定している。
国内における米に対する年間需要は、人口や一人当たりの米の消費量の減少により、毎年約10万トンずつ減少している。農水省は「コメ海外市場拡大戦略プロジェクト」を発足し、米の海外輸出推進と生産する農家、輸出事業者等を支援する取り組みを推進。その結果、米の輸出量は4年で約2倍、パックごはんは約1.8倍と好調に推移しており、今後も日本米に対する海外需要は拡大すると見られる。
一方、国内では農水省が2022年産の主食用米の需要予想を昨年より約26万トン引き下げており、新型コロナウイルスの影響による外食需要の落ち込みへの対処も含め、米需要の減少に歯止めをかける対策が急務となっている。
同社は、生産体制の増強により、国内における米の需要の促進を図るとともにASEAN諸国へ輸出することで、高まる日本米の需要に対応。また、宮城県一拠点での生産から鳥栖工場にも拠点を置くことで、西日本エリアの物流体制を強化する。他産地との供給調整による安定的な輸出にも対応でき、農業の活性化にも貢献する。
鳥栖工場への精米・パックごはん設備の導入は、事業者と農業者・産地が協業することで様々な取組を進める「協働事業計画」に沿った3か年計画で推進。仕入れる米は工場のある佐賀県内を中心に、供給調整を考慮して香川県からも調達する。設備導入予定は精米ラインが2023年3月を予定。
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